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やはり神は偶像であり、故に相応しかったのだ

投稿忘れてました本当にごめんなさい

 朝です。降りよ。

「……おはよう」

「おはよー、……ごめん、私は寝るね」

 リブは寝るそう。

「そういえば何で大人モード?あと何でぷっくーしてないの?」

 なぜかぺたんこです。

「なんとなくーと、わかんないとだねー。暴走中はぷっくーしてるよね」

「なるほど?」

 正確には大人モードと暴走モードとあるのか。

 ……後さっきから、いやな感じが。

「シャリア、教皇が来たわ」

 あ、お母さん。

「はーい」

「別にかまわんが敬意のかけらもないなぁ…」

「性分です」

「元気出して」

 励ましてるつもりだけど、なんか追い打ちしてる感あるなぁ。

「……奴に会ったはずだが、………」

 何を言いたいのかはっきりしない様子。珍しいなここまであからさまなの。

「何かあったか、覚えているか」

「めっっちゃセクハラされました。どうすればいいのあれ」

「……………う~む……」

 めっちゃ反応に困っちゃってるよ。どうすればいいの?……難しいのかな、あれの対応。

「セクハラなのか…?」

「悪意と発情、間違いなし!」

 ブレイザは信じ切れなかったよう。気持ちはよくわかる。

 大体何で女児性愛だってんの…?うーん字面しかわからなくてどう言えばいいのこれ。

「最悪、何かしらで問題があるなら殺してしまってくれ、戦争の対象以外の外から来たこと自体に対してどう対応するべきかから困る」

「……無理そうだよ?私の神様が言ってた」

「…………………クソッ」

 あ、もうこれ本気で困ってるやつだ。

「強すぎる魔法、知らない?」

 さすがに聞くか!

「……神の極致、セリーナは知っているかね?」

「はい、一応聞いたことはあります、ほぼ忘れましたが」

 おや…?

「やっぱりそれか」

「ほう、把握していたのか」

「まぁなんとなく」

 ようやく、わかるのかな。

 突然がばんっと扉が開くが無視無視…。

「……大変だよ!外で大暴れしてるデブがいる!!」

 無視できない!?邪魔しやがって。

「邪魔してー!怒ったよー!?」

「「「えっ?」」」

「えっ?」

「なんで不思議そうにしてるの?」

 なんでなんで?あ、アリカはみんなが言ったから言っただけだね。

「いやだって聖女だし」

 あー、普通そうだよねー。

 嫌なことを忘れる、か。感情なくすのはご勘弁。

「それより急ごう!」

 暴れてるんでしょ?


「ああ!これが!これが宝珠のちから!!」

 ……なんで聖癒の力がドバドバなんですかね?

「ドバドバしてる……なにこれ?」

「ほら雌!服を脱げ!」

 それに下が衣服をぬ…はぁ?

「待って、何で私今当たり前のように従おうとしたの?」

「「「は?」」」

「…?」

 うん、その……アリカ?

「ふはは、……神の炎、聖なる炎、孤独を失う聖なる杯」

「……極致…!使えるものを呼べ!今すぐだ!!!」

(やるよ!シャリ………ア?)

 ……………………………!



 あれ、なんか体が動かない…というか勝手に動く。

 外しかけたボタンを戻したから、あの人に操られたわけではないはずだけど…。

 それより、私は、何を歌っているの?

(私の歌?なんで?)

 ムラナのうた?

「すべてを忠臣に預け、我が身一つ…神と成れ。人を照らす、偉大なる空の一点のように」

 いつの間にか進んでいたあいつの……敵の詠唱が終わる。

「サンライト・クォーク!」

 それが、私に引き寄せられる。

 本来攻撃のはずのそれが、なぜか。

『そもなぜ、貴様は攻め入るのか』

(ルール?)

 あら、なんか割り込まれた。

「簡単だ!我が偉大なる神!森羅の神のお導きよ!!」

 誰それ。

「―――。メルト・ブレイク」

 メルト……ブレイク?溶かして…壊す?

「それは憎んだ歌。あるいは、憎まされた歌。今それを歌う者の名はコーキ。殺霊が一人」

 お兄ちゃん!?あっ、これお兄ちゃんが表に出てるからこれなのか。

「…………まだ目覚めは許されず、伝えるべき言葉を神具の管理者を介して伝えることしかできない、目覚めまで待て」

 あっ…。えっ?

「後8年で出られる、ってことか?」



 あ、戻っいたった。

「大丈夫か?」

「うん、大丈夫。多分、そうじゃないかな」

 あと8年は長すぎる。とても。

「まぁ…いるならいいよ、今は」

 正直今それどころではないのもあるけど。

「消えたけど」

「さらーっと消えたな。そしてあっさりと神の極致使いやがったな」

「……おかげで、多少感覚はつかめたよ」

 なんか機械的だったし。あ、でもお兄ちゃんらしさはあった。なんとなく。

「つーか神の極致の情報どうやって得た?」

「……私たちを見れてはいたのかも」

「なるほどなぁ…?いや、じゃああの歌はなんだよ」

 それは……叢那さんの前世で歌ってた歌でしょ?いや、それじゃ理由にならないか。

「……………何でだろうね?」

 わかんなーい。



 なるほどね。アイドルか。偶像か。idol。

「だから神にふさわしいって訳だ。魔法を使いこなすだけが、神になる方法ではないと」

 納得だよ、私がなぜあちらの世界から神になれた理由。

 そして、聞き覚えのある名前の神がいる理由。

「私のようにあちらから来た神の知識で、無名の神にあちらの名前を与えたか?ならばルール、貴様も一枚かんでるな?」

「然り、まさにその通り主犯ではない」

 転生者だけでなく、転移者もいる。

 それは古代の神々の知識を持つ者か、その神(こちらでの…「おそらく真」の定義に従ったそれであるかは問わない)そのもの。そして人々からあがめられたもの。私は己の行いのみで信仰された最後に該当する。

 だから私への信仰の証となる(のだろうね)、神の極致の詠唱は私の歌そのものが主になる。ほかは…考えんでもいいか。

「そうだとするなら、あいつはそれをどこで知ったか」

「言うまでもなく、神器の神、魔装の神。それは名も残らぬ古き自我なき神だ、故に悟られてはいない」

 そうかぁ……だとするなら、なんとかなるか?

「待って、クラウスって神の力持ってるん?」

「一応、相応の可能性を持つ」

「あぁ、才能の有無程度のものか」

「それよりは可能性はあるが…まぁ性質はその通りだな」

 あー、おっけーおっけー!概ねわかった!これほっとける!

「よーし、なら私は仕事しますか。引き留めてすまんね」

「構わんよ、我の加護を与えたものも、何度か助けられたのだから」

 意外と気にしてんだよなぁ、こいつ。

 去ってったから、私も道化のところ戻るか。

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