ある晴れた日に
ある晴れた日に、私は湖にでかけた。
電車に乗って、湖の見える最寄りの駅まで。
私の隣には、中学時代の友人である、Mちゃんが座っている。
Mちゃんが言った。
きっときれいなんでしょうね。
電車は最寄り駅に到着。
暫く歩いて、私たちは湖のほとりにやってきた。
Mちゃんが言う。
想像より何倍も大きな湖だわ。
すごく大きいね。
湖畔を散歩して、私たちは別れた。
またね。Mちゃんはそう言って、私とは別の方角へ歩いて行った。
私は電車に乗り、家に帰ろうとした。
だが、帰り道、家に帰る前に、知人のところによろうと思った。
ちょうど知人に借りた本が鞄の中にあり、返そうと思ったからだ。
電車の乗り換えで立ち寄った駅で、私は知人に電話した。
いまどこ?
尋ねると知人は、
今、T市の図書館にいるよ。
図書館でまってるね。
私は帰りがけに図書館に立ち寄った。
Aさんに本を返して、しばらく私たちは話し込んだ。
知人のAさんが私にいう。
実はね、私はこの図書館の館長からとある特別な許可をいただいているんだ。
一般人が入ることのできない、古文書の保管庫への立ち入り許可さ。
ほら、これがその鍵だよ。
Aさんがそれらしい鍵を私に見せる。
私は歴史に興味があるから、Aさんに聞いた。
ねえ、どんな古文書が保管されているの?
Aさんは答えた。
聞くより、見た方が早いよ。
ついてきて。見せてあげるから。
私はAさんについて行った。
頑丈な扉の前に連れていかれ、Aさんが鍵を使って扉を開ける。
ガチャリ、扉があいた。
扉の向こうには、古文書だけでなく、古い雑誌や古民具なども展示されていた。
そして、Aさんと私以外にも先客が何人かいた。
私はAさんに尋ねる。
ねえ、私たち以外の人もいるけど、大丈夫なの?
Aさんは首を縦に振る。
大丈夫だよ。許可を得ている人は私以外にもいるんだ。
私はいくつかの古文書と古民具を拝見させてもらった。
古文書は、寺社荘園の寄進に関するもので、室町時代に書かれたものだった。
Aさんが私に話しかける。
そろそろ閉館時間だ。それじゃ、私はここで。
Aさんは出口の方に向かった。
さて、私も出口に… 気が付くと、私の周りには誰もいない。
おかしい。しかも真っ暗だ。
私はポッケに入っていたペンライトで辺りを照らした。
すると、目の前に赤い絨毯の敷かれた、細い通路があった。
通路の奥には不気味な空間が広がっていた。
赤い絨毯が敷いてある博物館のような空間だった。
絨毯の敷いてある通路があって、
その横にはガラスでできた台付きの箱がある。
ガラスの箱には髑髏などの不気味な展示物が収納してあった。
おい、ふーすけ!
声の方を向くと、私の横には、中学時代の友人、しょーへいがいた。
図書館にきたら、このありさまだ。
ここから先ははなれるんじゃないぞ。
アー。アー。
気持ちの悪い声を発しながら
浮遊した人体標本が、赤い絨毯の上をさまよっている。
私たちは、怖くなって走り出した。
私が先頭で、後ろにしょーへいが続く。
絨毯の敷かれた通路は曲がりくねっていて、
私たちは角を左折した。
左折した先には白骨化した人間の手が無数にあって、動いている。
私は手に足を掴まれまいと必死だった。
また、右手の展示ケースには、ひびの入った髑髏がおいてある。
その目は虹色をしていた。
次の角の差し掛かった。
先には、羽と手が4つあるドラゴンがいて、
鋭い歯を以て私たちを襲ってきた。
恐怖でわけのわからなくなった私は、ドラゴンの首を掴み、
展示品の髑髏に押し付けた。
ガシャーン!
展示ケースが割れて、ドラゴンの頭が押し付けられる。
ギャアアアアァァァァッァァ!!
ドラゴンは苦しみ、その場に倒れた。
床には砕け散った虹色の髑髏が飛び散っていた。
にげろ!
しょーへいの声がした。
見れば、白骨化した人間の右手が空中に浮いている。
その手は、私たちを追いかけてきた。
逃げる途中、足の速いしょーへいが私を追い抜いた。
足の遅い私はどんどんおいていかれる。
手が、迫る。迫る。迫る。
怖い怖い怖い怖いコワイコワイコワイコワイ。
ああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああ
頭にコツッとした感覚。
白骨化した手が、私の頭に手をかけた。
ひどく動悸がした。
はあはあ、、ここは。
目を開けると、そこは自宅だった。
日曜日の午前9時。
夢でよかった。
最近、ホントに悪夢が多くて困ってます。
どなたか、夢の分析や心理分析などに詳しい方いましたら、感想をお願いします。