表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/11

第7話 変装・・・?

「・・・・。」

「ッたく何なのよあいつら!!ふざけんじゃないわよ!!」

「・・・・。」

「こういうとこで棄権しやがってぇ!!!」

「・・・・。」

「私にとってはストレス発散のいいとこなのに、余計にストレスたまったじゃないのぉ!!」

「・・・・はぁ・・・。」

ずっと愚痴を言っているのは、もちろん、ミラ。


愚痴を言っている理由は、ミラの次の対戦相手が棄権したから。

誰でも前の対戦相手を丸焦げにした人とは戦いたくないだろう。


賢明な判断だ、とユウキは思っているのだが・・・・ミラはそうじゃないらしく、ずっと文句を言い続けている。


「ミラ・・・。そろそろ文句言うのやめろよ・・・。」

「はん!何よ!老人に負けたくせにぃ〜〜〜〜べーっだ!」

「何を!?いまどき「あっかんベー」なんてしてる幼稚な奴に言われたかねぇよ!!」

「なによ!黒魔法使えないくせに!」

「なんだと!黒魔法しか使えないくせに!」


「この軟弱男なんじゃくおとこ!」

「この暴力女ぼうりょくおんな!」


バチバチバチッ!

・・・・・・という効果音が出そうなくらいの勢いでにらみ合うミラとユウキ。


「やるの!?」

「やんのか!?」

ミラは右手を上げ、ユウキは背中にしょっているグレゴールに手を伸ばす。


止めるニャルガがいないこの二人が、喧嘩を始めようとしたそのとき――――。



『ちょっとやめてくださいよ〜。こんな所で喧嘩なんてされたら、ご主人の試合が見れないじゃないですかぁ〜。』


恐ろしくて、誰も声をかけなかったこの二人に、声をかけた人がいた。


いや、人じゃなく『狐』がいた。


「「き、狐?」」

今まで喧嘩していたことも忘れ、唖然とする二人。

『はい。狐ですよ〜。』

あっさりと答えた、白い狐。




久しぶりの登場の、ミロでした。





・・・♪・・・





「次の試合は、あのレイって言う人となんだよね〜〜♪」

いつになく上機嫌なニャルガ。

「あは。自分で言うのもなんだけど、ちょっとキャラ崩れてきた〜。・・・・・いや、最初から崩れてたのか?」

はい。多分そうです。


「ふむ。次の相手はあんたかの?」

いつの間にかニャルガの正面に、レイが立っていた。・・・・・瞬間移動?

「うん。そだよ。よろしくお願いねっ!」

動じることなく、嬉しそうに笑いながらニャルガは言った。




・・・♪・・・




「「悪霊退散ーーーーーッ!!!」」

『えぇ!?イキナリってひどいですよ!?か弱い狐にッ!!』





現在の状況は、


ミラが雷をミロに放とうとしていて、


ユウキが剣を抜いてミロに切りかかろうとしていて、


ミロが二人に文句を言っていて、


周りの人達がドン引きしながら見ないふりをしているといったところで。





「どこがか弱い狐だよ!!!!!」

「どう見ても悪魔にしか見えないわッ!!」


『えぇ!?ひどいよ!?「狐=悪魔」って狐と悪魔に対する最大の侮辱だよ!?』

何気に悪魔の心配までしちゃってるミロ。



『ちょっと、話聞いてくださいよぅ。ユウキさん、ミラさん。』


「へ?」

「な・・・・なんで私達の名前知ってるのよ!?」




・・・♪・・・




「ニャルガ・ミュウ・ラビネスVSレイ・バスター、始めッ!!」

ピーーーーッ!


こちらでは、戦闘 (?)中のミロ達とは関係なく、ニャルガとレイの試合が始まっていた。

ちゃんと見られなくて残念でしたな、ミロさん。


「えっと、試合する前にやることあるよね?」

相変わらず、見た目に似合わないしゃべり方、しかも緊張感0で対戦相手に話しかけるニャルガ。

「やること?わしにはまったく心当たりが無いが。」

こちらもまったく緊張感なしに話すレイ。

「何いってんのさ。『お兄さん』?」

不敵に笑いながら、「レイに向かって」そう言った。


「・・・・・ほぅ?何故そう言う?」


先ほどの緊張感のまったくない雰囲気から一転、張り詰めた空気。

ニャルガは、その中でも一切顔色を変えず話し続ける。


「『お兄さん』、変装するならもっと徹底的にやらなきゃ。・・・・・・私みたいに、ね。」

含み笑い、というヤツをするニャルガ。

さっきからずっと笑っている。不気味だ。


「やっぱりか。なんとなくそんな気はしてたけどなぁ・・・。でもよく分かったな?俺が、


『変装中』で、しかも『若い男』だって。」


レイは、老人の姿からはまったく似合わない(ニャルガ以上)若い男の声で話し始めた。


「うん。けっこー完璧な変装だったよぅ?ただし、欠点が3つあったんだぁ。」

「ふーん。今後の参考のために聞いておこう。」


完全に、試合のこと忘れてる二人であった――――――――。




・・・♪・・・



「「使い魔ぁ!?」」

『ハイ。かれこれ3年になりますかねぇ・・・・。』


今の状況は、


何でミロがユウキたちの名前を知っていたのか、ミラが問い詰めて、

ミロが少々昔話も混ぜながら(ミロだけ)楽しく説明を終えたところであった。


「つ、使い魔って上級魔術師にしか仕えないって言うヤツか!?」




ここで使い魔について説明しよう!


使い魔というのは本来『魔界』という所から、『魔物』を呼び出し自分に従わせる物である。


しかし最近では『妖精界』という所から、『妖精』を呼び出すこともできるようになり、

使い魔は『妖精』と『魔物』の二種類に分別されるようになった。


しかし『妖精』も『魔物』も、呼び出すのにものすごい魔力が必要で

それを従わせるのにもかなりの魔力がいる。


だから上級魔術師にしか使い魔は従わせられないといわれている。

ちなみに上級魔術師というのは、上級呪文を500以上覚えた魔法使いに与えられる称号だ。



『その使い魔です♪』

「え、えぇぇぇ!!??じゃあニャルガって上級魔術師だったのぉ!?」

『いえ、違いますよ?昔、「称号を与えようか?」って王様に言われたけどニャルガが断ったんです。』

何気にすごいこといったミロ。

「お、王様ぁ!?」

「ニャルガってそんなにすごい人だったんだッ!うわヤバイよ、思いっきりタメ口で話してたよッ!?」

今更な事言ってるミラ。もうどうしようもありません。

『確かにすごいかもですね〜。私以外にもう一匹使い魔いるし。』

またまた衝撃発言。


二人は口をパクパク、酸欠の金魚のようにやっています。

驚きで声も出ないらしいです。


『あ!!もぅ試合始まってる!?しまったぁ!!』

気づくの遅すぎなミロでした♪




・・・♪・・・




「まず、一つ目〜。」

「・・・。それよりもそのホワイトボードはどこから出した。」


ニャルガの隣にはホワイトボード。手には指つきの棒。

ご丁寧にめがねまでかけてる。しかも似合ってるし。


「企業秘密?」

「どこのだ。しかもこっちに聞くな。」


ニャルガの前に立っているのは、先ほどまでの老人じゃなく変装をといた状態のレイだった。


黒髪に黒目、長身で、一言で言うなら「イケメン」。

ずっと無表情なのが玉に瑕だが。


と、いうかお爺さんがいきなりお兄さんに変わったのに誰も気づいてないし。

ミロ達のおかげか。



「気にしない気にしない!さて一つ目〜。心当たりはありますか〜レイ君。」

美人教師が意外といたについてるニャルガ。

「・・・・・。俺的には完璧だと思ってたからなぁ〜。分からん。」


「一つ目はね〜。「体力」だよ♪普通のお爺さんはあんなに体力無いもん。」


ニャルガが言っているのはユウキと戦ったときのことだ。

けっこう長時間戦ったのに汗ひとつかかず、息も切らさなかった。


「え。そうなのか!?じゃ、うちのじーさんヤベーな・・・。90歳の癖に指たて伏せやってるんだが・・・・。」


うん。類は友を呼ぶってよく言うよね♪

あ。この場合蛙の子は蛙かな♪


「そして2つ目!!今時お爺さんは「ふぉ、ふぉ、ふぉ」なんて言わない!!

コレ重要だよ!言ってたら演技だから!」


そんなことを真面目顔でいうニャルガはすごいんだかすごくないんだか分からない。


「うゎ〜。やっぱうちの爺さん参考にしたからミスったのか・・・・。」

レイのお爺さんは指たて伏せをして「ふぉ、ふぉ、ふぉ」なんていう人なんだね。どんなだ。


「そして最後のひとつ。『セルリックはフライツ家の家宝だから。』でしょ?『グレイさん』。フランツ家では、次期当主・・・・にしか渡さないもんね〜〜♪」

さっきと同じ不敵な笑みを浮かべてレイ・・・・・グレイ?にウインクをする。


『セルリック』とは、レイが持っていた黒い刀のことだ。


「!そこまでバレてるとはな・・・・。視力いいなお前。」


いや、10mくらい離れてて、剣に刻まれた文字読めたらもはや化け物だよ?

ユウキでもすごいのに。


「いや〜。文字もちゃんと読めたけど(え。)会話・・が聞こえたからさ〜?次期当主ならちゃんとバリアはっとかないと、ダメだょん?」

もぅキャラ崩れすぎ。

「!!お前、『会話』が聞こえるのか?」

「うん。」


『会話』というのは使い魔とのテレパシーと同じような、剣とのテレパシーの会話のことである。

普通は、持ち主、《契約者》にしか聞こえないものです。


「「うん」って・・・。軽いノリだな・・・。」

なかば呆れ気味で言うグレイ。

「え。じゃあ、「そうだぜ!」?」

「いや、余計軽いからな?」

無表情でツッコミを入れるグレイさん。


良かった!

この人ちょっと天然で世間知らずなとこあるけど(え!?)ニャルガ達よりはまともだ!

しかも数少ない突っ込み役だ!


「あ!そーいや試合中だったね♪」

「あ。」


今頃気づいたのか、あんたら。

作:ども。銀風です。

グレイ(以下グ):ふむ。新キャラに近い、レイことグレイだ。

作:にゃは♪面白い展開になったよね♪

グ:・・・・あぁ。俺のキャラが世間知らずで天然って事に・・・!

作:ケッ。ざまー見やがれ♪あ。でも、これからはグレイじゃなくレイって事で通すからね〜。

レ:・・・・これでフライツ家の次期当主ってばれたら爺ぃに殺されるぅ!!

作:じゃあ、その前にもっとおじいさんのキャラを強くしないとね☆

レ:くっ!テメェ、前のあとがきの時とキャラが違うぞ!?

作:ふっ。残念だったな。この俺は多重人格者だ!!

レ:何が残念なのかわかんねぇよ!?

作:でゎ、次回の作者のキャラにご注目ッ♪

レ:したくねぇ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネット小説ランキング>異世界FTコミカル部門>「銀の魔法使い。」に投票 ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。(月1回)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ