第6話 しゃべる剣・・・?
「ふぅ〜〜。めんどくさかったけど面白かったなぁ〜〜♪」
「・・・。つ、次はユウキの戦いよっ!!」
「そっか〜〜。ユウキの特技ってなに?」
「特技はね・・・。アイツらしからぬ感じで、『魔法剣術』なのよ。ま、私に勝てないくらい弱々《よわよわ》だけどねぇ〜〜〜。」
『魔法剣術』とは・・・。
そのまんまで魔法と剣術が合わさったもの。
おもに剣に魔法をまとわせて使う。(炎をまとわせたり、電気をまとわせたりetc・・・。)
この『魔法剣術』用に開発された『魔剣』というものもあって、それぞれ違う属性を持っていて、水だったり火だったりする。
この『魔剣』を用いることによって、魔法を使えない人でも『魔法剣術』が使えるようになった。(ちなみに『魔剣』を開発したのもここの学園長のトム・アルベルトだ。)
そしてここレイニール学園では、魔法剣(普通はこういう風に略す)の授業も行なっていて、魔法を使えなくとも、魔剣を持っている人なら学園に入学できることになっている。
「ユウキって魔法使えないの?」
「ん?一応使えるわよ。い・ち・お・う、だけどね。」
「一応って・・・。何か普通じゃないとこでも?」
「そーよっ!アイツ、黒魔法は一切使えないのよっ!?弱すぎっ!相手になんないわっ!まったく、回復魔法とかしか使えなくて攻撃は魔剣に頼りっきりでさっ!」
「・・・。」
黒魔法しか使えないあなたに言われても・・・。
「まぁ、いいコンビなんじゃないの?」
ニャルガのこの声は、都合よくミラには聞こえなかったようだ。
・・・♪・・・
「あ〜〜。勝てるかな〜〜。」
肩に抜き身の剣を持ち、独り言を言うユウキ。
『勝てるに決まってんだろーが!まったく、おまえはいっつも弱気だな。』
声がした。
ユウキの頭の中で。
これは、ミロのテレパシーと同じもので、そしてコレを使ったのは――――――
「うっ。手厳しいな、グレゴールは。」
『はっ。俺を作った奴に言えよ。魔剣は作った奴の性格が写されるんだからな。』
そう。テレパシーを使ったのはユウキの持つ剣。
柄に“グレゴール”と彫られている。おそらく剣の名前だろう。
「それにしても、魔剣ってしゃべるんだな〜〜。」
『あぁ。よっぽどへたなやつが作らなけりゃみんなしゃべるさ。俺の喋りが流暢なのは、作ったやつがものすごいいい腕だったからなんだぜ。』
「ふーん。そーいやだけどグレゴールって誰が作ったんだ?」
『へっ。そりゃ〜言えねぇぜ。作られたとき、そう約束させられたからな。破ったらまた鉄の塊に戻されちまうぜ。』
「・・・。(そんな恐ろしい人なのか・・・・?)」
『おっと。相手のお出ましだぜ。』
グレゴールはそう言った。
そして、体育館の入り口から入ってきたのは・・・・。
「なっ!?」
『「爺さんじゃねぇか!!」』
・・・♪・・・
「アレが対戦相手かぁ・・・。見たこと無い爺さんね。普通老人だったら結構顔が知れてるはずなんだけど・・・。」
「飛び級とかしたんじゃないの?」
ここの学園は入学試験をいつ受けてもいいので、お爺さんが今年入学試験を受けて、飛び級してこの学年にいるかもしれないからだ。
ニャルガは自分がそうだったため(?)、ミラにそう聞いてみた。
「はぁ・・・。なに言ってんのニャルガ?飛び級だったらもっと有名よ?なにせ、飛び級なんてここ百年ないんだから。というか、飛び級とかむかつくわよね。年下の癖に私達と同じくらいの実力なんて。まぁ、年下じゃないときもあるけど、もし同じクラスになったら・・・・我慢できないかもね。」
黒い笑みを浮かべるミラ。(鬼の形相とはまさにこの事♪)
「うわ〜〜。そうなんだ・・・・。(ば、ばれたら殺されるっ!?)」
「だけどね〜〜。さすがにユウキでもあんな爺さんに負けないわよ。杖ついてるし。」
確かに入り口から入ってきたお爺さんはふらふらしながら杖で前に歩いている。
「楽勝ね。うん。」
「いや、そうはいかなさそうだよ?」
「・・・・?」
ニャルガは、面白そうに笑った。
「ユウキはどういう風に対応するのかな?」
・・・♪・・・
「ユウキ・フィステルVSレイ・バスター。始め!」
ピーーーーッ!とホイッスルが鳴り響く。
『よっしゃ、いくぜ相棒!』
「お、おぅ!」
ユウキは、銀色に輝くグレゴールを構えなおした。
「ふぉ、ふぉ、ふぉ。魔法剣術使いかの?なら、わしも魔法剣でお相手するとしよう。」
おじいさん・・・いや、レイはどこからか黒い刀を取り出した。
柄も、鞘も、黒く輝いている。
柄には、“セルリック”と彫られていた。(ちなみにユウキの視力は1.9。本の読み過ぎで下がったんだとか。)
レイはセルリックを抜いた。
予想通り、刀身も黒く光っていた。
「爺さんも魔法剣使いか?」
「ふぉ、ふぉ、ふぉ。そのようなものじゃ。」
・・・いまどき「ふぉ、ふぉ、ふぉ」は古いよな・・・。
「さて、いくかの。」
『相棒!行くぞ!』
キーーン!!
一瞬で間合いをつめたレイが剣を振る。
「危なっ!!当たったらどうするんだよ!!」
グレゴールで防ぎながら文句を言う。
「まぁ、当たったら葬式ぐらいはしてやろうかの?」
「殺す気かよっ!!あくまでパーティ決めだぞっ!?」
笑顔で言ってのけたレイに突っ込むユウキ。
・・・♪・・・
「・・・結構やるわね?あの爺さん。」
「ユウキの苗字ってフィステルって言うんだっ!!知らなかったよッ!?っていうか教えてもらってなかったよね!!」
「ってソコッ!!??」
・・・。
「(っは!!いけない、いけない・・・。私はボケなのに突っ込んでしまったよ・・・。)」
「・・・まぁ、なんかこの勝負決まったようなもんだね。うん。」
腕組をして急に真面目に話し始めたニャルガ。
「決まったって?見たところ互角だけど・・・。」
「・・・ま。見てたら分かるよ。」
・・・♪・・・
「ぐっ!おわっ!?どひゃあ!!」
『攻撃受けるたびに変な声だしてんじゃねぇよ!!さっさとこっちからも攻めろ!!』
剣に怒られるユウキ。・・・なんか、かわいそ。
「ふぉ、ふぉ。まだまだじゃの、青年。」
超激しい動きをしてるのに余裕で、息ひとつ切らしてないレイ。
「ば、化け物かよアンタ!!」
カーーン!
「経験の差じゃよ。青年。」
ガキーーン!
「俺は、青年じゃなく、ユウキだぁ!!」
キーーン!
「ふむ。なかなかやりおるの。・・・・・だが」
「どわっ!」
くるくると、綺麗に回転し、地面に刺さるグレゴール。
『だぁー!てめ、何手ぇ放してんだよ!馬鹿!』
剣にまで馬鹿といわれるユウキ。・・・・・哀れ。
・・・♪・・・
「ほら、もう勝負決まっちゃったじゃん。」
「うっわ、あんな爺さんに負けるなんて!!あっの馬鹿ユウキ!帰ってきたらぶっ飛ばしてやる!」
早くも殺気を撒き散らすミラに、まぁまぁとなだめるニャルガ。
・・・・・年下に止められるって・・・・年上としてどうよ?
「負けるのも当たり前だよ。だって、あのお爺さん・・・・・。」
「え?あのお爺さんがどうかしたの?」
落ち着いたミラが不思議そうにニャルガに聞く。
「あはは。次あの人とあたるといいな♪楽しそう♪」
答えになってない・・・。
「こ、怖いわよニャルガ・・・?」
ミラをも怖がらせるニャルガは、ある意味最強かもです♪
作:ども、銀風です♪
レイ(以下レ):始めましてじゃ、レイと言う。
作:さて、早速ですが、お詫びします。遅れてすいませんでした!
レ:ふむ、遅れた理由がまともだったら許してやってもいいのだがのぅ・・・。
作:って、何初登場の君がえらそうにしてるのさ!
レ:ふっ、休みの間ずっとゲ・・・
作:どわーーー!!!言うなぁーー!!言ったら読者減るだろーー!?
レ:自己責任。
作:え、何それ!?自己責任って、自分の責任だけだよね!?
レ:このキャラを作った自分が悪い。
作:ひど!・・・ふん、もぅいいもん!(涙目)次回レイの設定を○○○で●●●って事にしてやるもん!
レ:なぬ!?そ、それは勘弁していただきたい・・・
作:ニャハハハハ!じゃあ、読者の皆さん。次回お楽しみにぃ〜〜〜♪
レ:えぇぇ!




