強くなりたい理由
「大河、今日こそ貴様に勝つ」
昼休み、俺が昼食を食べていたら渚が俺に木刀突き付けながら言ってきた。
この頃、渚は俺に負けたのがそんなに悔しいのか、毎日、挑戦してくる。
「鈴、パス」
俺は弁当を食べながら鈴に押し付けた。
「え?いらない。優燈にあげる」
「私もいらない、だから、大河に返す」
2人供俺が作った弁当を食べながら断った。
つか、俺に返ってきたな。
「え?俺もいらないんだけど」
「貴様らいい加減にしろ。というかだな、大河、私はお前に言っているんだぞ」
とうとう、渚が苛立ち始めた。
「つか、渚、人に木刀を向けるな。行儀が悪い」
「ああ、これはすまぬ」
渚はすぐに木刀をしまった。
「じゃなくて、大河、私と勝負しろ」
ちっ、話を逸らすことはできなかったか。
「嫌だ」
俺は断った。
昼休みぐらいゆっくりさせてくれよ。
「なら、放課後。一戦だけ」
渚は諦めきれないみたいで言ってきた。
「そんなに俺と戦ってどうするんだよ?」
毎日毎日飽きないよな。
「強くなりたい」
渚はすんなり言ってきた。
「私は強くなって世界を旅したいんだ。その近道として私はお前と戦って強くなりたいんだ。だから、私と放課後でもいいから戦ってくれ」
「あっそ、頑張れ」
俺は弁当を食べ終わり、いつも通り屋上で昼寝しようと思い移動した。
「おい、ちょっと、待て」
渚は俺の手を掴んだ。
「何?」
「普通そこは私に協力してくれるところだろ」
「興味ない」
「なんだと」
「それに、強くなりたいなら俺じゃなくても姉さんとかとやればいいだろ」
あの人は俺より強いだろ。
「揚羽先輩に言ったら、『私に挑戦したいならまず、大河を倒してからにするんだな』と言っていた」
姉さん、なんで俺の名前を出すかな?
「だから、私と戦ってくれ」
「断る」
俺は手を振りほどいて、歩き出す。
「待てって言っているだろう」
渚は俺の後ろを付いてくる。
「なんで貴様は私のお願いを断るんだ?」
「じゃあ、聞くがなんで俺がお前の強くなる為に協力しなきゃいけないんだ?」
「お前が強いからだ」
ただ、それだけの為かよ。
「俺より姉さんの方が強い」
「でも、先輩には断られた」
「俺も断ったが」
「先輩が『大河は何度も頼めば結局、了承してくれる』と言っていた」
「じゃあ、今回は全部断ってやる」
俺と渚は屋上についた。
「それは困る。私が強くならないじゃないか」
「ならなくていいだろ」
俺はベンチに横たわり、早速寝る準備を始めた。
「貴様は私にこのままずっと弱いままでいろと言っているのか?」
「そうゆうことじゃない、俺が言いたいのはそんなに急いで強くならなくてもいいだろってこと」
「急いで?私には遅いくらいだ」
「だから、俺が言いたいのは」
「もういい!とにかく、今日の放課後、戦ってもらうからな」
渚はそう言って屋上から出て行った。
「やれやれ、結局やらされるのか」
さて、五月蠅い奴もいなくなったし寝るかな。
「いいのか、渚を追わなくて?」
いつの間にか、揚羽が隣のベンチに腰を掛けていた。
でも、俺はあまり驚かない。
「姉さんどこからでてきたの?」
「まあ、そんな細かいことは気にするな?それより、あのまま渚をほっとくとやばいぞ」
「だね、修羅道に足を突っ込みかけている」
昔の俺や姉さんみたいに。
「それで、お前はどうする気だ?」
「さあね、なるようになるでしょ」
「だな」
さて、寝ようか。
こうして、俺は眠りに付いた。