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◇92 ちょっと残酷な戦い

ガチバトル回です。

※いよいよ28日に一次審査の結果が出ます。皆さんも祈っていてください。

 私とフェルノは飛び出す。

 お互いにスキルを使い、全身を武装する。

 私は【甲蟲】を使って両腕を武装し、フェルノは【吸炎竜化】で叩きに向かう。


「アキラー、分かってるよね?」

「うん。あの爆弾の人だよね」


 この中で一番厄介なのはあの爆弾の人だ。

 確か爆☆って呼ばれていた気がする。

 あの人の爆弾の威力は未知数。だけど早めに倒さないとマズい。


「やっぱり俺か」

「爆☆!」

「問題ねぇよ」


 爆☆さんは後ろに下がった。

 同時に両手に丸い球を持っている。

 また爆弾が来る!? そう思った瞬間、動きが鈍る。流石に迂闊に動けない。


「よっしゃ、いいぞ爆☆!」

「んなことより頼んだぞ、まぁる」

「おうよ。行くぞ、お前ら!」

「「おーぜ!」」


 凄くノリのいいパーティーだった。

 ましてや連携もちゃんと取っている。

 卑怯な真似はし無さそうで、私とフェルノは真っ向から戦う。


「私があのまぁるって人やるよー」

「じゃあ私が残りの二人だね」

「頼んだよー。爆弾警戒でねー」

「それが困るよね。でも、連続で作れるわけじゃなさそうだから……ここで攻める!」


 それが一番強そうな流れだった。

 私は胸を押さえて自分に自信を付けると、地面を蹴り上げる。

 私が男性二人を相手にする間に、フェルノが開けた道を突き進む。


「おりゃぁ!」


 男性二人相手に拳を振り上げた。

 顔を目掛けて殴りつけると、男性二人も対処する。

 それぞれの右手・左手が変形すると、ヤバそうな武器に変わった。


「は、ハンマーとのこぎり!?」


 ゴーン!


 ズッシリとした重たい音が伝わる。

 お互いの体を劈くと、私の方がダメージが大きい。

 HPが衝撃だけで減ると、ハンマー男性とのこぎり男性が私に牙を剥く。


「悪いな嬢ちゃん」

「んだな、でも勝つのは俺んらだ!」


 確かに体格だと絶対に勝てる気がしない。

 だけど私だって負けていない。

 フェルノが頑張っているので、私も二人をなんとか相手する。


「負けません。絶対に負けませんから!」


 一気に距離を詰める。パラメータ的には劣る部分があっても戦える。

 拳を振り上げ、とりあえずハンマー男性に殴りかかると、のこぎり男性が割り込んだ。


「おりゃぁ」

「させねぇで」


 のこぎりが目の前に飛び出すと、私の首をスパンとしようとする。

 恐怖心で姿勢を低くし、何とか攻撃を躱そうとした。

 けれど私の髪の毛が少し削られると、フワリと宙を舞う。


「あっ、私の髪の毛が」

「悪いな、嬢ちゃん。でもこれが勝負ってもんだ」

「分かってます。だから私も本気なんです」


 髪の毛くらいで気にしちゃダメだ。

 まだ戦えている事実。それだけでいい。

 私は姿勢を低くしたことで体勢が変わり、地の利の有利が無くなるも、決して負ける気がしない。だって私の方が小さい、つまり小さいを活かす技がある。


「そりゃぁ!」

「ぐほっ」

「た、体当たりだとぉ!?」


 私は姿勢を低くして体重を乗せた体当たりを喰わらわせる。

 ハンマー男性は突然のことに驚き嗚咽を漏らす。

 もちろんのこぎり男性も気が付くが、私の方が小回りが利いている。


「ちょ、ちょこまか逃げるでねぇ」

「逃げます。そんな危ないもの振り回してたら逃げます」

「確かになぁ。んだとも」

「やってくれたな、嬢ちゃん。こりゃ面白くなりそうだ!」


 ハンマー男性ものこぎり男性も楽しそうだ。

 本気で私を倒しに来ていて、ハンマーとのこぎりを振り下ろす。

 私の体をズタズタにしてやろうと言う気が満々で、とにかく物騒だった。


「「死ねぃ!」」

「死にたくないので、私が倒します」


 私は拳を振り上げると、ハンマーとのこぎりが振り下ろされるタイミングに遭わせる。

 いくら強力な武器系スキルでも、絶対に倒せる。

 Nightにそう教えてもらったので、まずは武器の付け根を押さえるんだ。


 ガーン!


「「な、なにっ!?」」

「いくら強力な武器だとしても、使えなかったら意味が無い……って言ってました!」


 全部Nightの受け売りだ。

 だけど実際にできるとは思わなかった。

 私はハンマーとのこぎりの腕を押さえると、そのまま爪を伸ばした。


「【キメラハント】+【灰爪】!」

「つ、爪が伸びたぁ!?」

「そんなスキル、弱いに決まってるんだな」

「そんなこと無いですよ。えいっ!」


 完全に私のスキルが弱いと思っている。

 もちろんそんな訳が無い。スキルだって使い様だ。

 私は爪を伸ばすと、硬化しているのでちょっとした剣みたいに硬い。

 そのおかげか首元まで辿り着くと、私は首に容赦なく爪を刺した。


「ごめんなさい、えいっ!」

「「あっ、あああ……ああっ、ああ」」


 男性二人は喉を押さえた。

 苦しそうに呻き声を上げるけど、声が発せられない。

 ましてやHPがトクントクンと減っていくと、緑が黄色赤へと変化する。


「くっ、この!」

「お前もこっちに来るんだ」

「嫌です。だから、もう一回ごめんなさい!」


 私は爪を戻した。

 短くなった爪は元通りになるけれど、男性二人は悲惨だった。

 喉から爪が外れると、男性二人は青色な顔をしてパタリと倒れる。


「あ、あのっ!」

「「うっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」


 男性は二人はうつ伏せで倒れて絶叫を上げた。

 私は咄嗟に耳を塞ぐけど、断末魔が頭の中を揺らす。

 脳が震えちゃって気持ち悪くなるけれど、私は折れなかった。


「やっちゃったかな? ううっ、でも勝てたからいいのかも」


 ここは勝てたことだけ考える。

 私は胸を撫で下ろすと、今度はフェルノを見る。

 もうちょっとで終わりそう。圧倒的有利なフェルノが、まぁるさんを押していた。

少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


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