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◇80 Dランクになったぞ!

ついにDランクです。

早いですねー。

 私達はギルド会館に来ていた。

 今日も今日とて依頼を達成し、報告に来たのだ。


 ほぼ毎日のルーティーンになっている。

 けれど今更外すことはできず、毎日のように、ギルド会館に入り浸っていた。


 とは言え、私の言われは相変らず。

 《合成獣》なんて不名誉な二つ名を貰ってしまい、更には最悪なことが起きていた。



■アキラ

性別:女

種族:<ヒューマン>

称号:《合成獣》

LV:9

HP:180/180

MP:180/180


STR(筋力):53/50

INT(知力):53/50

VIT(生命力):53/50

AGI(敏捷性):53/50

DEX(器用さ):53/50

LUK(運):53/50


装備(武器)

武器スロット:〈初心者の短剣〉


装備(防具)

頭:

体:〈朝桜のジャケット〉

腕:

足:〈朝桜のショートパンツ〉+〈朝桜のスカート〉

靴:〈朝桜の忍靴〉

装飾品:〈銀十字のネックレス〉


種族スキル:【適応力】

固有スキル:【キメラハント】+{【半液状化】,【甲蟲】,【灰爪】,【幽体化】,【熊手】},【ユニゾンハート】



 いつの間にか知らない項目が追加されていた。

 それ以外に成長した要素はほとんど無く、新しいスキルも手に入っていない。


「はい、報告を承りました。無事に依頼は達成されたようですね。お疲れさまでした」

「「お疲れさまです」でーす」


 私とフェルノは、ミーNaさんに依頼の報告をした。

 無事に依頼が達成されたおかげで、ギルドポイントも付与される。

 報酬も受け取り、充分な成果を上げると、ミーNaさんは嬉しそうに笑みを浮かべる。


「それにしても早いですね」

「「早い?」」

「はい。〈《継ぎ接ぎの絆》〉の皆さんは、EランクからDランクに昇格致しました。おめでとうございます」

「「えっ!?」」

「ようやくか」


 腕を組んだまま、カウンターにもたれかかっていたNightが、ようやく口を開いた。

 もちろん私とフェルノは驚いてしまう。

確かにランクアップを目標に頑張って来たのだが、ここまで早いとは思わなかった。


「やっとDランク。掛かったな」

「そんなに掛ったの?」

「全然早いと思うけど?」

「いや、掛かっている。実際、Dランクまでは、かなり必要ポイントが少なく設定されているからな。ようやく初心者を脱した。そんな認識で問題無いな?」


 Nightから聞きたくなかった真実を聞いてしまった。

 正直、ここまでの間で頑張れたのは、目標が難しいと思ったからだ。

 だけどここまでは初心者ワークだと分かると、なんだか気持ちがよれる。


「Nightさんは向上心が高いですね。良いことだと思いますよ」

「褒められても嬉しくは無い」

「良いことですよ。ですが、これで皆さんはギルドとして一回り成長したことになります。これまでの活躍を胸に、健闘を祈っています」

「ミーNaさん、その言い回しだと、私達がなにかと戦うみたいじゃないですか」

「……そうですね。そう聞こえてしまいますよね。すみません」


 なんでミーNaさんが謝るのかな?

 私は全然分からない笑いを浮かべると、ミーNaと談笑を楽しむ。

 けれどNightが合間に入った。話がギルドに変わる。


「それはそうと、ギルドホームはもう持てるんだな?」

「はい。ギルドホームでしたら、購入できる筈ですよ」

「そうか。……次の目標はそれだな」

「「ギルドホーム?」!」


 何だか違う話に発展していた。

 “ギルドホーム”。確か拠点だった気がする。

 私達はまだ持っていないけれど、ソウラさん達のお店は、ギルドホームと兼用していた。


「ギルドホームを購入するってこと?」

「そうだな。ただ……」

「土地と費用は掛かりますね」

「「げっ!?」」


 もの凄く現実的だった。

 私達、正直今は手持ちが少ない。

 それだけじゃないのは確かで、ここから無駄遣いせずに、ジュエル(お金)集めに走る必要が出た。


「ちなみに、良い物件はないのか?」

「あるにはありますが……お値段が」

「張るか。仕方ない、稼ぐか」

「「稼ぐ!?」」


 Nightの発言が重かったが、同時に頼りになった。

 一体全体、どんな方法でお金をかき集めるのか。

 私は変なことはして欲しくないけれど、一応訊ねる。


「ちなみにどんな方法?」

「このゲームでは、様々なものが存在している。だが、多種多様なものを用意するためには、それだけの過程が必要だ。もっとも、欲しいものは自分で手に入れる。それがこのゲームの前提だが、それを供給できるようにすればいい」

「それはそうだけど」

「噂によると、ポーションを作るための素材だけを集めるギルドもあるらしい」


 確かに一理ある……っていうか、実際そうだ。

 私はコクコクと首を縦に振ると、Nightはニヤッと笑みを浮かべた。


「だからこそ、私達なりの手段を確立する」

「と、言うと!」

「結局の所、顧客がこぞって欲しがるものが必要だ。そのために、このゲームで最低限必要なものとはなにか」


 Nightはニヤッと笑みを浮かべる。

 私とフェルノに質問しているようで、完全に試されていた。


「えっと、仲間?」

「それは自分で集めろ」

「それじゃあ武器?」

「そんな物、必要のないプレイヤーも多い」

「知名度ですか?」

「うちにはコイツがいるだろ」

「コイツ!?」


 答えが全くでない。否、答えを強制的にNightに壊される。

 言えば言う程墓穴を掘る感じで、私達は心身にダメージを受けた。

 

「答えは単純だ。素材、どんなものを用意するためにも、素材が必要になる」

「「素材?」」

「原材料ですか。確かに大量生産できない一点ものを仕入れれば、本当に必要な顧客が、こぞって買いに来る筈ですね。実際、入手難易度の高い素材は、本当に必要な生産色の方では、難しい面もありますから、それを代行して集める仕事はいい商売だと思いますよ」


 ミーNaさんが絶賛する。

 確かにNightの考えた方法は、必ず必要な人が出て来る。

 そんな人達にとっては、高値を支払っても手に入れたいもの。

 そう考えれば理に適い、私達の戦闘力を考えれば、無理な話じゃなかった。


「とは言え現実的ではないな。一人当たりの顧客から、いくら巻き上げるか」

「でも、やってみてもいいかもね」

「うん、私達も強くなれるし、目標にもなるかも」

「そうか……それじゃあとりあえず、素材を集めて金を稼ぐぞ」

「「おー!」」


 とりあえず今後の目標は決まった。

 私達はギルド会館と言う場所での宣言によって、多くの人達にその目標が伝わる。

 きっとこれが何かに発展する筈。私はそんな気がすると、にこやかに、同時に不安な顔になってしまう。

少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


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また次のお話も、読んでいただけると嬉しいです。

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