◇62 狩人は動く
この話のために2~3日考えましたよw
1:白子
—また狩人が出たんだってさ
2:梅水晶
>狩人?
3:ケチャップ&マヨネーズ
>狩人ってなんだっけ?
4:白子
—PvP集団だ
5:白子
—一度襲われたら、100死
6:梅水晶
>マ?
7:ケチャップ&マヨネーズ
>w
8:ベビーコーン
>www
9:メンチカツ
>ありえねぇだろwww
10:白子
—いや、マジだぜ
11:白子
—俺は会ったことねぇけぢ
12:白子
—つーか、会ってたら死ぬけどなw
13:梅水晶
>じゃあ何処情報だよ
14:白子
—俺の友達の友達の友達の従弟の兄貴
15:ケチャップ&マヨネーズ
>いや、信用無w
16:白子
—いや、マジらしい
17:白子
—本当な!
18:梅水晶
>はいはい、そう言うのいいんで―。もっと有益な奴で頼んます
19:白子
—いや、マジなんだけどな……
20:かりゅーど
—なんの話ですか?
21:ケチャップ&マヨネーズ
>狩人の話だとさ
22:かりゅーど
>狩人?
23:白子
>突然PvPを仕掛けて来るプレイヤー集団
24:白子
>襲われている人が多いらしい
25:梅水晶
>嘘でしょ?
26:ケチャップ&マヨネーズ
>嘘だよ
27:メンチカツ
>嘘だな
28:かりゅーど
—酷い言われようw
29:白子
>マジなんよ
30:白子
>知らんけど
31:かりゅーど
—まあ、俺は会ったことあるけど
32:梅水晶
>マ?
33:ケチャップ&マヨネーズ
>また言ってるよw
34:メンチカツ
>嘘でしょ
35:かりゅーど
—いや、そう言えても仕方ないけどさ、マジなんだよ
36:かりゅーど
—夜の草原で突然襲われてさ
37:かりゅーど
—逃げようとしたら、突然攻撃されて
38:かりゅーど
—まあ、顔見る前にやられたんだけど
39:かりゅーど
—まあ、別に悪いことはしてないけど
40:かりゅーど
—流石におっかないって
41:白子
>それマジなんだ
42:かりゅーど
>マジなんだよね
43:白子
>やっぱり強い?
44:かりゅーど
>普通に強い。基本三人組だけど、PvP強すぎ
45:かりゅーど
>襲われたら、まあ無理だね
46:梅水晶
>マジか?
47:ケチャップ&マヨネーズ
>本当なんだ
48:メンチカツ
>おっかいないな
49:白子
>ほらな、俺の言った通りだろ?
50:かりゅーど
>言った通りって?
51:白子
>ヤバいんだよ、確かギルドで
52:白子
>名前は……
[この掲示板は削除されました]
「や、やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
夜の草原。
そこはスタットからそう遠くない場所。
月明かりが美しく、満月が照らしていた。
そこに木霊する断末魔。
男性プレイヤーの絶叫が響き渡る中、三人組の塊+一人は、男性プレイヤーの集団を、襲った。
「悪ぃな。終わりだ」
「ゲースゲスゲスゲス。逃がす訳ないでゲス」
「んが。本当に、ごめん」
三人のプレイヤーはたった一人残された男性プレイヤーを取り囲む。
本当は後三人居たのだが、呆気なく倒してしまった。
そのせいか、一人取り残されたプレイヤーでは、実力も足りず、追い詰められてしまう。
「不憫だな」
俺はそう呟いた。
離れた位置から腕を組んで見守っていたが、流石にこれでは一方的だ。
欲しい情報ももう得終わったので、正直放置してもいい。
なのだが、この三人は、一切油断しない。つまり、逃がす気は無いのだ。
「んじゃ、死んどけ」
「あああああああああああああああ!!」
男性プレイヤーは絶叫を上げる。
顔を切られ、HPが一瞬で〇になった。
消滅し、強制ログアウトすると、三人組のプレイヤー達は、俺のことを見た。
「これいいんだよな、ツバクロ」
「ゲースゲスゲス。またツバクロ氏はなにもしなかったでゲスな」
「んがっ! また見てた?」
「ああ、悪かったな。けど、俺の出る幕は無かっただろ?」
俺は実際、何もすることは無かった。
この三人だけで、プレイヤーを相手にしても、圧倒的な実力差で押し潰してしまう。
その姿は爽快とは言えないが、それでも確実で、あまりにも的確だった。
「んだけどよ、いつまで続けるんだ?」
「そうでゲス。久々に小生達も普通に遊びたいでゲス」
「んがっ!」
確かに三人の言い分も分かった。
この一ヶ月、プレイヤー間をざわつかせる存在になっていた。
完全に貧乏くじで、つまらないのも仕方が無い。
「そうだな。確かに、欲しい情報はもう集まりつつある」
「ったくよ、一体なにに使うんだ?」
「それはまあ、企業秘密だな」
「またそれか。まあ、お前の働いてる会社を知れば、そうなるけどよ」
「ゲスゲス! 最近ネット掲示板もざわついていて、いちいち消すのが面倒でゲス」
「悪いな、少佐」
俺はこの三人に助けられている。
高校の時からの付き合いなだけに、気軽に話ができている。
だからこそか、こんな酷い役回りを任せてしまった。
俺は少々罪悪感はありつつ、三人に感謝する。
「ありがとうな」
「き、気持ち悪いな、おい!」
「そうでゲス。可愛い子に感謝された訳でも無い、ただのイケメン野郎に感謝されても反吐が出るだけでゲス」
「んがっ、ちょっと、無理かも」
三人は、俺に微妙な顔をする。
とは言えそれだけフランクな付き合いという訳だ。
俺は感謝しつつ、そのうちの一人、リーダー格の男性の肩を触れた。
「それなら、次はカッコいい奴をやるか」
「カッコいい奴? なんだよ、これ」
俺はある情報筋から得た情報を開示した。
それは、近頃スタットの街でいきがっているプレイヤー達。
ギルドからも警告を受けている荒くれ者で、少し懲らしめた方が身のためだった。
「こいつらを潰す。どうだ?」
「ふーん、いいじゃねえか」
「ゲース、ゲスゲスゲスゲス。いいでゲスな、それ」
「んが! 人助け、好き」
「そうか。それじゃあ、行くか?」
「「「おう」」」
俺は三人組のプレイヤーを手招きする。
狩人はもう止まらない。
欲しい情報を集めつつ、噂の審議を確かめるには、いい情報だった。
(さてと、上手く釣れるか)
俺は少しだけ不安はあった。
偶然を必然に変える力。
そんな都合のいいものを持ち合わせていないので、俺はある種の計算をしつつ、顔面が無表情を貫いていた。
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