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VRMMOのキメラさん〜モンスターのスキルを奪える私は、いつの間にか《キメラ》とネットで噂になってました!?【リメイク版】  作者: 水定ゆう
2ー2:継ぎ接ぎの始動

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◇49 受付嬢が可愛すぎる件

ミーナさんを可愛いキャラにしました。

だけど口調は変りません。(byカクヨム・アルファポリス、ユーザーへ)

 私達はギルド会館に来た。

 だけど何をしたらいいのか分からない。

 とりあえずNightの指示待ち人間になりつつ、たくさんある受付を見つめる。


「人が多いね。いつもこうなのかな?」

「どうだろうな」

「何処に行ったらいいのかな?」

「私達がまずするべきはギルド登録をすることだ。もし市役所だとすれば、一つ一つ窓口が決まっている筈だが……あれか?」


 私はギルド会館の向かって右。

 二つくらい列ができている。

 上に垂れ下がったプレートを見ると、〔ギルド登録〕と書かれている。

 きっとアレが窓口で、私達は列に並んだ。


「きっとアレだな。並ぶぞ」

「うん」


 私達は列に並ぼうとする。

 だけどその前にはテーブルの上にたった一つだけ変なものが置かれていた。

 板に半球状に埋め込まれたガラス玉。変な形をした置物で、私は目を釘付けにされる。


「Night、これなに?」

「ん? ああ、整理券だな。取っておいてくれ」

「整理券? えっと、どうやって使えば……」


 正直見たことも触ったことさえ無い道具だ。

 私はポカンとしてしまい、あたふたする。

 視線を配り、挙動不審な態度をしていると、それを見兼ねたのか、私は声を掛けられた。


「どうかしましたか?」


 可愛い声に気を取られ、私は視線を飛ばす。

 するとそこには本当に可愛い顔をした人が居た。

 ユルッとフワッとした金髪に、化粧が強くない素の顔。

 薄い唇と大きな目が目を惹くと、私は全身が固まる。

 突然声を掛けられて言葉に迷ったからだ。


「えっと、誰ですか?」

「私はミーNaと言います。当、ギルド会館で受付嬢をしております」

「受付嬢?」


 つまりこのギルド会館の職員ってことだ。

 しかも頭上のネームバーは緑色になっている。

 つまりこの人はNPC。特徴的な名前も相まって分かりやすい。


(って、私NPCと話すの初めてだ!?)


 ちょっと緊張してきた。

 まさかこんなにリアルな人がプレイヤーじゃなくてNPCなんて信じられない。

 私は息を飲んでしまうものの、ミ―Naさんは丁寧だった。


「そちらは発券機になります」

「は、発券機? ああ、整理券の!」

「はい。そちらの半球状の水晶に手をかざしてみてください」


 私はそう言われて、半球状のガラス球に手を置く。

 するとボワッと淡く光を放った後、板の部分から紙が出た。

 番号がドドンと描かれており、本当に発券機だった。


「凄い。このガラス部分に触れたら紙が出て来たよ!?」

「ガラスではなく、本物の水晶ですよ」

「ええっ、水晶!? 凄い……」


 私は驚いてばっかりだった。

 だけどそれが面白かったのか、ミーNaさんは笑っている。

 口元に手をやると、クスクスと笑みを浮かべ、何処か楽しんでいた。


「笑ってるんですか?」

「すみません。この装置だけでここまで楽しんでいただけるとは思っていなくて。ギルド登録ですね。私が請け負わせていただきます。列に並んでしばしお待ちください」


 そう言うと、ミーNaさんは裏へと回ってしまった。

 それからは何事も無かったかのように円滑に列が解消される。

 きっと困っている人を見守りながら、的確に指示しているんだ。

 私はNPCなのかと疑うも、それでもNight達に急かされて、列へと並んだ。


「おい、遅いぞ」

「ごめんね。それより、さっき会ったNPC可愛かったよ」

「はっ?」


 Nightは口を曲げた。

 「なにを言ってるんだ」と言いたそうにしている。

 だけど本当のことで、私は首を捻る。


「そんなことで油を売るな」

「売ってないよ。ただ、発券機の使い方が分からなくて困ってたら教えてくれたんだ」

「発券機の使い方が分からない……嘘だろ」

「いやいや、あれ難しいよ!」


 私はNightに抗議した。

 しかしNightは如何でも良さそうだ。

 興味が最初から無いみたいで、すぐにそっぽを向く。


「あっ、無視した」

「無視したねー」

「無視じゃない。スルーだ」

「「それって同じでしょ?」」


 私達のそんなやり取りが繰り広げられる。

 だけど周囲の騒めきによって、簡単に掻き消される。

 だからほとんど変わらないけど、それでよかった。


「なんだかワクワクするね」

「そうだねー。ギルドかー、いよいよだねー」

「なにがいよいよなのかは分からないが、楽しみ……うおっ!?」

「Night!?」


 Nightの言葉が詰まった。

 同時に、Nightの体が吹き飛ばされると、私はNightを支える。

 なんとか怪我をしないで済んだけど、一体なにが起きたの?

 私が視線を前に向けると、そこにはさっきまで並んでいなかった人達が居た。


「おっと、悪いな」

「ここなら割り込めるって思ってたぜ」

「さっさと俺達の時代を作らねぇとな!」


 現れたのは三人の男性。

 屈強な体つきをしているけど、態度がとんでもなく悪い。

 完全に割り込み行為で、Nightは苛立つ。


「おい、割り込んで来るな!」


 Nightは怒鳴り込んだ。

 すると男性達は私達を凝視する。

 見下すような視線を向けると、表情を苛立たせる。


「はっ? なんか文句でもあるのか、ガキ共が」

「文句あるに決まっているだろ。勝手に割り込むな」

「はっ、うるせぇんだよ。子供は大人の言うこと訊いてろ」

「それとこれとは関係無い気がするんだけど……うおっと!?」


 口論が始まる。だけど男性達の言い分はとにかく雑だった。

 そのせいかな? 私もついついボヤくけど、急に拳が飛んでくる。

 間一髪の所で躱すけど、暴力に打って出るのは流石に卑怯だ。


「チッ、外したか」

「外したって、手を出すのはダメじゃないの?」

「うるせぇんだよ。一つくらい順番を譲ってもいいだろ!」

「それはこっちが言うことでさー、割り込みは違くない?」

「ゴチャゴチャうるせぇんだよ」

「いや、ゴチャゴチャ言ってるのはそっちじゃないのかな? ……うおっと、また!?」


 完全に話を聞いてくれる気が無い。

 急に喧嘩腰になり、私達を攻撃する。

 完全にあれだよね? これって、私達が被害者なんだよね?


 突然割り込まれた挙句、舐められてしまった。

 なんだか私はイラっと来たけど、それでも喧嘩はしない。

 だって、周囲の視線が集まってる。おまけにギルド会館の中で暴れるのは、絶対にダメな気がしてしまったから、私達はただ避けることと、口喧嘩だけをしていた。

少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。


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