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嘘の名前  作者: 冬野天
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好きなもの

 

 可愛い物が大好きだ。 

 でも、ダメだと言われてしまう。


 五歳の誕生日におもちゃ屋さんに連れて行ってもらった。そこで可愛い女の子の人形が気に入り、両親にこの人形が欲しいと伝えると、

 「それは女の子が遊ぶお人形だからダメよ」

 「亮太は男の子だろう?車のオモチャとかどうだ?」

 「僕はこれが欲しい。何でダメなの?」

 そう聞いても、ダメなものはダメとしか言わなかった。 

 親が言うからダメなんだろうと思い、代わりに恐竜のオモチャを買ってもらった。

 

 母と買い物に行き、この洋服が欲しいと言えば、

 「それは女の子の洋服よ! あなたは男の子でしょう?」

 そう言われる。

 可愛い靴下や靴も、どれもダメだと言われた。

 だから、可愛い物を欲しいと思ったらダメなんだと思い段々と言わなくなっていった。 


 小学生になると一人部屋が与えられた。

 部屋の中の物は、新幹線や恐竜のオモチャにゲーム。

 身の回りの物は、両親が言うには男の子らしいものばかり。

 でも、クラスメイトの女の子が可愛らしい洋服を着ていたり、キラキラしたペンを持っていると羨ましいと思ってしまう。

 本当に欲しい物を言うと、母親は嫌な顔をするから我慢するしかない。 


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