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十六 またこの猪か!b

 まぁなんてことはない、世界ってのは色々な思惑や狙いがあって動いてるというだけのこと。

 よくよく見ると、商人のクエストで上乗せされた報酬はそこまで大したものではない。

 不人気クエストっていうのもいいんだろう。

 クエストが残るだけじゃなく、不人気クエストだとわかった時点で冒険者はたいてい見るのをやめるから、その時点で残った情報だけが頭に入りやすい。

 依頼者名はクエスト名の次に記載されるから、ほぼ間違いなくここだけが情報として残る。


「とりあえず、詳細は解りましたわ。アタクシ達四人で、ランペイジボアを討伐する……ということですのね?」

「あ、あの……本当に私達が参加しても、その、いいんでしょうか……ご迷惑をおかけ、するんじゃ……」


 とりあえず、話としてはこれで終わりなのだけど、コノハの言葉も尤もだ。

 相手はCランク冒険者がパーティで挑む存在。

 如何にBランク冒険者が二人いたとしても、不安になるのは当然だ。


「いや、君の実力を考慮した上で、ランペイジボア程度なら問題ないだろうと判断した上でのクエストだ。聞いた話だと、魔術一発で倒れた枯木を吹き飛ばせるそうだからね」

「そうなんですの? コノハはとても優秀ですのね」

「え、あ、う」


 褒められてテンパってしまうコノハ、ロロの不思議そうな顔は、こういうタイプとの交流のなさの表れだ。

 できれば、いい感じに噛み合ってくれるといいんだけど。


「ロロに関しては、無茶は絶対にしないっていうのが解ってるし、私は問題ないと思ったよ」

「そ、それは……恐縮ですわ」


 そしてこちらも照れるロロ、ふふふ、コノハの気持ちを理解しなさる……!


「というわけで、出発は明日、よろしくね、ふたりとも」

「は、はい」

「解りましたわ!」


 かくして、私達四人は臨時のパーティを組んで、ランペイジボアの討伐へ向かうことになるのだった。

 なぁに、ランペイジボアは巨体のせいで痕がまるわかりだから、一日で簡単に見つかるし、楽な依頼だよ!

 商人の調査依頼の上乗せも美味しいなぁ!

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