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悪役令嬢?何それ美味しいの? 溺愛公爵令嬢は我が道を行く  作者: ひよこ1号


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322/377

初めての工房

着替えを終えたマリアローゼと、侍女のルーナ、小間使いのオリーヴェは、城侍女のシスネに案内されて、昇降機に乗っていた。

騎士の待機所と騎士塔をつなぐ扉と扉の間の小さな短い廊下の壁に、昇降機の扉が隠されていたのだ。

扉を開くともう一つ格子状の扉が付いていて、二つを開いて乗り込んだ。

昔映画で見た事のある…二重の扉のついたエレベーターその物である。


「これは地下5階まで続いていますが、本日は地下2階で降ります」


「地上の1階には降りれますの?」


素朴なマリアローゼの質問に、シスネは首を横に振った。


「いえ、こちらは主にお嬢様専用の昇降機となっているので、地上階はお嬢様のお住まいの2階にしか止まりません」

「分かりましたわ。と言う事はレイ様や他の方が利用する昇降機がございますのね?」

「……はい、その通りでございます」


他の昇降機の場所は何れは分かる事で、隠し事でもないのだが、自分の一言でそう返されると思わなかったシスネは、答えるのが一瞬遅れてしまった。

ゆっくりと降下しているが、あっという間に地下に着き、扉ががしゃりと開かれる。

昇降機から降りると、そこは簡素ながらも机と長椅子がある部屋で、奥に扉が付いていた。

部屋を通り抜けて扉を開けると廊下になっていて、右側が大きな空間に繋がっている。

そこには大勢の男達が働いていた。


人々のざわめきと機械音、金属を叩く音、加工する音で騒がしい。

だが、シスネが視界に入った途端、中の1人が大声を上げた。


「何だ!また用か!!?」


ジェレイドの使いだと思ったのだろうか?

後ろからひょっこりと顔を出したマリアローゼを見て、男は顔色を変えた。


「あんた!まさか!」

「ジェレイドの旦那の!」

「姫さんか!」


ざわざわ、と人の声だけになる。


「お初にお目にかかります。公爵家末娘のマリアローゼにございます」


スカートを広げて、丁寧にお辞儀をする姿に、おお…と溜息が洩れた。


一番最初に大声を上げた人も、他の男の人々も、今迄見てきた人々より背が低い。

そして髭をぼうぼうと生やしていて、筋肉質で、その分横に広い。

といってもお腹が出ている人ばかりでは無い。


(これは、まるで、ファンタジーの……有名で定番の亜人)


「皆さんはドワーフなのですか?」


一瞬、全員の動きも、声も無くなった。


(……えっ!?

わたくし、何かマズい事を……!???!)

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