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第43話 敵包囲網を破れ④

2021.8.4一部手直し実施しました。

流れに変化はありません。

「攻められてる!?」


スザの大声に、クシナ、ナギ、ミナミはびっくりして飛び上がった。


『ああ、そんなに心配しなくても大丈夫よ。とりあえず、そっちを早急に落ち着けて、戻っては来てほしいわ』

もちろんだ!


スザはイズからの情報をかいつまんでみんなに話した。みんなも早急に戻ることに賛成した。

スザたちは、他に見落としがないか確認してダンジョンから出てきた。


「おお!ご無事でなによりです!」


洞窟に戻ると、村長のタロウが満面の笑みで迎えてくれた。

スザは神妙な表情で、


「問題は解決しました。ダンジョンは今イズ様の管理下にあり、魔物は発生しないようにしています。今後どうしていくかは、後日また相談させてください。あと、連れ去られた少女たちですが、見つけることはできませんでした」


スザはクシナたちと事前に話し合い、正直にすべてを話す必要はないと判断した。誰も少女たちがどうなったかを聞いて幸福にはならないと思ったからだ。


「そうですか・・・」


村長はそう言ったままだった。

スザたちは昼食を取った後、イの塔の街で生じた問題を解決し、すぐまた来ることを村長に約束して午後を少し過ぎて村を後にした。


イズからは、ちょくちょく情報がもたらされていた。

スザたち4人は、元来た道を引き返すことはしなかった。イの塔の街の東にある山脈。その中腹の獣道を北に進んでいる。もちろんイズの指示だ。土魔法を使って邪魔な草木を取り除いて進んでいるので苦にはならない。


夜は、野生動物を捕まえ食料とし、土魔法で小さな小屋を作って寝場所を確保した。クシナがいると火も簡単に使えるし、土魔法は攻撃も防御も、そしてこんな行軍の時にも役に立つ。あとは水がふんだんに使えればいいなとスザは思う。


途中に小川を見つけなかったら水筒が空になっていたところだ。そうか、移動するときには雷魔法を外して水魔法を設定すればいいのか・・・今頃になって気づいた。


朝、早速雷魔法を水魔法に変えて、土魔法で作ったかめに水を貯めておいた。


「もう、スザは何でもありね」

「素敵ですぅ♡」

「ありがとうございます」


3人は顔を洗い、朝食を取って再び行軍を開始した。木々の間から陣が見える場所まで来た。その向こう側はイの塔の街だ。イズには連絡を受けていたが、びっしりと土壁が街を囲っている。その土壁から木の棒みたいなものが飛び、バラバラと黒い点が放り出された。梯子と兵士だ。


「マイ姉さん、すごいぃ♡!」

「本当に、マイすごいわ」

「ああ、本当に・・・あれ?撤退を開始したようだ」


昼を遅く過ぎた頃、敵は昼食を取り始めた。こっちも昨日の夜に焼いていた肉を食べておく。

さらに4人はゆっくりと進み、山と平野との境界に降りてきた。陣の裏側、草むらの影に隠れている。炊飯の煙も消え、木や金属を叩く音も消えた。



『スザ、着いた?』

お、イズ。もう4人で陣の裏側に隠れているよ

『確認できた。さすがね。今からの行動だけど、私が号令をかけるまではそこに隠れていて』

了解!

『たぶん、今からあいつらは総攻撃をかけてくる。こっちもマイが頑張ってくれているけど、魔力が持たないと思うの。あいつらが陣から離れてこっちが攻撃を耐えている間に、救出して欲しい人物がいる』

ほう、誰?

『向こうの軍の総大将、タケル』

は?

『まあ、簡単に話すと、町長である父親と部下はタケルに黙って、私たちの街を占領しようとしたのよ。でもタケルはそんなことも知らされておらず、反対して軟禁されている。で、能力もクシナより少し劣る程度で高いし、正義漢なので私たちの仲間にしたい。仲間にしないと今後の障害になるわ』

わかった。とりあえず助けて、本人がどうしたいか話してみよう

『ええ、頼むわ。で助けた後はそのまま攻めている軍を攻撃して向こうの総大将代理を捕まえ、降伏させる』

流れはわかった

『じゃあ、また後で』

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