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序章

好きです。付き合ってください。


キモい。


勇気を出して告白した。たった3文字で振られた。

この時に俺は狂ったのだろう。

俺は将。この時は中1の冬だ。

冬休み前に振られた。その日の夜初めて酒を飲んで酔っ払い打ち拉がれた。未成年でもやりきれず家にあった酒とタバコをふかして酔い潰れた。

帰ってきた親父とお袋にどやされたがお袋が親父に振られて酔っ払っとると伝えてくれたお陰で親父に殴られずに済んだ。親父は俺に飲み方を考えろ。あとタバコ吸うのは勝手やが火の始末だけはせえとだけ言って部屋を出て行った。理解のある両親でありがたかった。


その次の日は2日酔いで起きれず次の日俺は運命が変わるとも思わず寝ていた。


次の日朝からお袋に起こされて親戚のおばちゃんが白血病だと知らされた。よくしてもらったからWで落ち込んだ。シングルマザーで娘2人を育てて頑張ってるのを知っていたから辛かった下の娘はまだ小学生で妹みたいな存在だったし上の娘は姉ちゃんみたいだったから辛くなった。その日に見舞いに行くと言っていたので着いていくことにした。


でも坊主頭になったおばちゃんは明るかった。

私は娘を成人させるまで死ねんよだから大丈夫!

はっきりおばちゃんはそう言った。母は強し。

病は気から。まさにこの通りだ。


でおばちゃんまた娘出来たん?


違うよこの子は会社の人の子よお見舞いに来てくれたんやけど寝たからベッドに寝とるだけよ!

その間に私の必要物を買いに行ってくれてるんよ!


そうや将この子抱っこしてみてごらん!


えっ俺が?よかよせっかく気持ちよく寝とるんやから。

そうやって断った。でも。


いいから抱っこしてみ!


分かった。恐る恐る抱き上げてみた。


ピクッと動いたがその後ギュッと抱きついて抱き上げられたまままた寝た。


なんだ?この全力で寝てますみたいな感じはそれになんか凄い落ち着く。


最近フラれたんやて?女でも元はこの子みたいに純粋なんよ。あんたは昔から優しいんやから落ち込みなさんな。いつかあんたの本質を見てくれる子が来るから。

その子な自分の父親に虐待受けて男の人が怖いらしいけどあんたには懐いたやんか。さっきもドクターの先生が触れただけでギャン泣きやったんよ?

でもあんたに抱かれてもまた寝たってことはあんたには心許したんよ。子供は素直。だから自信持ちな!

あんた横向いて寝顔見てみて?

幸せそうな寝顔しとるやろ?まだ若過ぎるあんたには失恋のショックはでかいかもしれんけど癒されたやろ?

だから頑張っておいで!

本来お見舞いに来たこっちが励ますはずなのに逆やん。そんなツッコミしながら感じた幸せ。

これが運命の始まりだった。

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