愛理の検査
そしてうまれたてホヤホヤの愛理の事を馴染みの闇の産科医に電話して戸籍を取りたいので愛華が産んだ事にして出生証明を書いて貰えないかお願いすると、産科医が赤ん坊の状態を見てくれると言うので皆で行く事にした。闇と言えど普段は普通の産婦人科医で悪魔で事情を話せば非合法な事も多少はするだけである。
産科医とナースはあらかた分かり合えるので情報が漏れることはない。
病院に着いたら裏口のインターフォンを鳴らすと産科医が姿を現した。
波多野さんお久しぶりです。その子ですね!こちらへお願いします。
彼の名は伊嵯くんといつも呼んでいる。
やぁ久しぶりだね!伊嵯くん!よろしく頼みます!
歳上だか伊嵯くんは何故か敬語で私はタメ口だ。
少しこの辺に事情があるんだが、それは割愛しよう。
ただ敢えて言うなら大学病院時代に彼が1人の患者を殺してしまったのだが彼の実家がウチの組と知り合いで彼の医療ミスを消した事で彼はある程度の事ならしてくれた
普段なら裏から2階に行くのだが伊嵯くんは地下に案内してくれた。一応プライバシー保護との事だ。
地下に降りて行くと彼の研究施設で驚いた。
セキュリティの個室に居るのは誰も意識のない未成年の女ばかりなのだ。そんな彼女達の間の通路を行きながら伊嵯くんは奥の処置室に招き入れた。
伊嵯くんが愛理の処置をしながら身体検査をしていた。
波多野さん。愛理ちゃんの結果をお伝えしますね!
体重2850g、身長47.5センチ、です。まだ鼻と口に若干羊水が入ってたので吸引して採血、そしてビタミンKを足に注射してます。そして母親が分かりました。羊水と血液によるDNA鑑定の結果波多野さんと同級生です。
それでも引き取りますか?伊嵯くんは俺に確認を取って引き取ると伝えた。
愛華に必要書類を渡して出生届と気づかず自宅で産んだ事にして病院でほとんどお金を受け取らず出産一時金を全額受け取れるようにしてくれた。第二子支援金でさらに二十万合わせて70万と戸籍を手に入れた。
そして1日愛理の様子を保育器で観察してくれるという。
愛華とマナを一旦返して今伊嵯くんの相談に乗ってるのだが、その相談は研究の為に手伝いをお願いしたいとの事だった。若く性欲が強い人。他言無用な事。それが条件だった。一応愛華に相談すると話して病院を後にした。