クラスマッチの後に。
表彰式が始まる前に担任とクラスメイトの男子たちに別れを告げて、車に向かった。
愛華に残らないのかと聞かれたが俺は残る気なんか無かった。帰ろうとして車に乗り込もうとしたところに事件が起きた。
前からクラスマッチが終わった女子達が歩いて来たのだ
俺の頭に過ったキモいです3文字。そう紛れも無くその3文字を発した女、有田 智香が歩いて来た。
その連れのある意味幼なじみの平光が話しかけて来た。
あれぇ?将もう帰ると?MVPが表彰式おらんと意味なかやんか?
おぅ平光、悪い俺は帰って家族と過ごすのさ。
家族?そんなに仲よかったっけ?
紹介するわ俺の婚約者の愛華と娘の愛実や。
婚約者?娘?結婚すると?しかも子連れ?年上?
あと2年は婚約者で2年後は嫁さんや。
えっ?ちょっ?早くない?なんの冗談?こんな可愛いくて綺麗な人が将と?冗談やろ?
平光がそう言うと横から有田が口を挟んで来た。
冗談キツすぎやろ?デブでキモくて頭の悪いのと結婚出来るとか凄いね無理だわ。
男も男なら女も女やね。マヂキモい。
有田がそう言い放ったとき俺は思った。
俺はこんな性格ブスに瞬間的に惚れたのかアホだと。
その瞬間愛華が突然口を開いた。
あんたねぇ将くんの何を知ってそんな事言う訳?
私の事はどう言おうが勝手。でも将くんの悪口は許せない。デブでキモくて頭の悪いだって?
将くんは暴力を振るった私の夫を身体を張って助けてくれたんよ。暴力を振るわれて怒鳴られて男の人を拒絶してたマナを優しく包んでマナの傷を見た時本気で昔の夫に腹かいて、悲しんでマナが怖くないように必死にマナに全ての愛情を注いでくれたんよ。見てくれじゃない。私はこの人の優しさ、逞しさ、そして全てを愛してる。
私なんかと結婚するために高校すら行かずに働いて稼ぐと言ってくれた時本当に凄いと思った。
この人は16で原付免許とって18で車の免許とって21で大型の免許を取って実家の運送会社で働くと言ってくれたそれに免許が無くたってもう将くんは大型トラック運転しきるんよ。実家の駐車場で練習してるから。
そしてこの人はトラックを愛実號と名付けて自分専用のトラックをマナと同じくらい大事にしてくれてる。
自分の子じゃ無いのに。そんな事はどうでも良いマナはもう俺の娘だと言って可愛がってくれるそんな人を悪く言う事は私が絶対許さない。
謝れ将くんにいやうちの旦那に謝れ。
なんと愛華が必死になって俺なんかを庇ってくれた。
愛華は泣いてた。すると平光が智香にこれは智香が悪いと言ってた。
有田も愛華の全力な反論に呆然としてたが、俺と愛華にごめんなさい。言い過ぎました。お幸せにと言って去っていった。
そして俺たちは学校を出た。