表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界保健所  作者: hybrid
5/28

番外編 異世界保健所のソームな人達三千里

異世界保健所総務課、その執務室にて。


「最近、衛生課がゴタついてるわよねー」


「どっかのフーゾクの水が基準値アウトしちゃったんでしたっけ」


「そうそう。衛生課の課長が青い顔してたわよ」


「そりゃそうですよねー。これで被害者とか出ちゃったら首が飛ぶだろうし。きっと今、衛生課の人達、デスマーチの真っ最中じゃないですか?」


「きっとそうね。同期の子なんて2日連続、湯船に浸かれてないって」


「うわー。その人絶対臭いますってー」


「いや、その子獣人だから元々臭いはあるんだけどね」


「あ、そうなんですか。それで課の前通るとたまにケモノ臭さを感じるんですね」


「どの課もそれなりにケモノ臭さはあるわよ、うちの課は例外的に獣人がいないってだけで」


「え、それならうちの課はケモノ臭さはないですよね?」


「いや、ケモノ臭さは移るみたい。私なんてこの前彼氏に「臭くて興奮する」って言われちゃったし」


「アハハ、それ多分先輩の体臭ですよ。それにしても、衛生課は割とバラエティ豊かな人材が集まってますね。医者とか薬剤師とか」


「今聞き捨てならない単語を聞いた気がするけど………。ま、いいわ。確かに結構色んなのがいるわね、あの課。今年の新人は労働衛生の資格持ってるって」


「そんな人が所属してる課がデスマーチって、労働衛生もクソもないですね」


「緊急案件なら仕方ないわよ。もし彼氏が風俗行って性病もらってきて自分に移されたら嫌でしょ」


「彼氏いないのでその心配はないですけどね」


「へ〜いないんだ〜。それじゃどんなのが好みなのよ?」


「え〜それはまあ、優しくて落ち着いてて、貯金が多い人ならいいかな〜って」


「それなら衛生課のあのー何だっけ、ほら、ネイザーさんといつも一緒の………そうそう、テイクさんは?」


「確かに優しそうだし、落ち着いてますけど〜、貯金が多いかはわからなくないですか〜?」


「多分大丈夫でしょ。無駄な飲み会とかには顔出したことがないらしいし、少なくとも酒に散財するようなタイプではないんじゃない?」


「あれ、2人とも知らんの?テイクは風俗狂いで有名なんだぜ?」


「ちょっと、何女子トークに乱入してんのよ」


「そんなことより、フーゾク狂いってマジですか!?ちょっとショック〜」


「マジマジ。しかも本人は「性欲を満たすのではなく、学術目的で通ってる」って言い張るからな」


「何それキモ〜イ。いかにもフーゾクにハマりそうな人の言い訳ですね〜」


「あとテイクさんの行きつけもヤバいんだ。巷の男共の中で有名な"ダーク・ミクスチャー"に何度も通ってるらしい」


「それ私も知ってる。ブスが出てくる娼館だっけ」


「ブスってレベルじゃない、バケモンが出てくるらしい。そんなモンスターハウスに、テイクさんは単騎で日夜挑んでるんだぜ。だから衛生課の奴らもテイクさんには敬意を評して、絶対に風俗狂いとは言わないんだとさ」


「でもまぁ単なるフーゾク狂いですよね、それって」


「それを言ってやるなって。テイクさんは仕事も出来るんだから尊敬できる部分は大いにあるぞ」


「え〜でもフーゾク狂いってだけで減点2億点くらいですよ。テイクさんイイなぁって思ってたけど幻滅しました〜」


「それなら感染症課の職員紹介するぜ?俺の同期の感染症課のヤツが彼女に振られたばっかでさ、ソイツと食事でも一緒に行ってやってくんない?」


「ん〜、その人の奢りなら喜んで〜」


「よし、じゃあ早速連絡とってみるわ」


………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ