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第45話 奴らの処罰が決まる?

前回のあらすじ

アイテムボックスが超優秀

ネット配信がダメだったら諦める

 俺たちは冒険者ギルドの二階にある応接室に通された。

「取りあえず掛けてくれ。さて二人にはこうして来て貰った訳だが……、そんなに怯えなくてもいいぞ」

 俺が姫姉からのプレッシャーに怯えていると、アリシアさんは呼び出したせいで怯えていると思ったのか気を使ってきた。

「だ、大丈夫ですよ。これくらいのこと日常茶飯事ですよ」

 俺はアリシアさんの勘違いな気遣いに若干どもりながら答えた。

「そうか……。んんっ、今回二人に来てもらったのはここのギルドマスターと受付嬢の今後について伝えておきたかったからだ」


 受付嬢と聞いて俺は心の底から面倒くさいなと思って深いため息を吐いた。

「そんなあからさまに嫌そうな顔をされても……、こちらも仕事だからな。付き合ってもらうぞ」

 アリシアさんは俺の顔を見て呆れながらそう言った。

「はぁ、それで話って何ですか?」

 俺は不機嫌な態度を取りながらアリシアさんに話の内容を聞いた。

「あぁ、ギルドマスターと受付嬢の処遇が決まったので報告しようと思ってな……」

 アリシアさんはなぜか気まずそうに話した。

「その件ですか。それでどうなったんですか?」

 さすがにあんなこともあったし有罪だろうなと思いつつ俺は結果を聞いた。


「落ち着いて聞いてくれ。その……残念なことに、二人とも無罪放免になりそうなんだ。あとこれはまだ未定だが二人とも今後もギルドマスターと受付嬢を続けていくかもしれないんだ……」

 無罪放免で何の罰もお咎めも無いと聞いた瞬間、俺は二人をぶっ殺しに行ってやろうかと椅子から立ち上がりそうになったが、横にいる姫姉から漏れ出た殺気に当てられギリギリ冷静に戻れた。

「そうですか……、無罪ですか」

 俺は苛立ちを隠さないままに呟いた。

「待ってくれ! 君たちが怒るのは分かるが二人が戻ってくるのはまだ未定だ。私の方から掛け合ってみるから軽率な行動はしないでくれ」


 アリシアさんは俺たち二人に頭を下げながらそう言った。それを見た俺たちは少しだけ怒りが静まり冷静さを取り戻した。

 冷静さを取り戻せたことで今後俺たちがしなきゃいけないことと、してはいけないことを考える余裕ができた。そのうえで必要な情報を目の前に居るアリシアさんから聞く事にした。

「わかりました。それで聞いておきたいんですが、今あの人たちは何処にいるんですか?」

 俺は出来うる限り冷静な感じで今受付嬢がどこに居るかをアリシアさんに聞いた。

「今のところは二人とも詰所にいると思うが……、それを聞いてどうするつもりだ?」

 アリシアさんは二人の現在の居場所を教えてくれたが、少し怪しまれた。


「どうもしませんよ……(今のところはね)。もしも彼らが自由の身になってるなら警戒のために色々しなくちゃいけないなと思っただけですよ」

 俺はにっこりと笑顔を浮かべて答えた。

「それと彼らがいつ解放されるか分かりますか?」

「すまない、その辺はまだ決まっていないんだ。決まり次第君たちには伝える様にしておく」


 そうか、まだ決まっていないか……もしかしたらアリシアさんにだけ伝えない様にしている可能性もあるから気を付けておいた方がいいか。

「そうですか、なら決まり次第お願いします。それと彼らの無罪の理由とその判断を下したのは誰か教えて貰っても良いですか?」


「ああ良いぞ。ギルドマスターは今回の件に関与していなかったのでせいぜい罰金刑くらいだったんだが、ギルドマスター本人が自分の管理不足だと言って辞職しようとしたんだ。だがそれを聞いた領主様が、ギルドマスターの日頃の行いを加味して無罪にするからこれからも街のために頑張ってくれと説得をして辞職を取りやめさせたんだ。受付嬢の方も外面が良いのか良い噂しか聴かない優秀な受付嬢は少ないから反省して更生すると約束するなら領主様が無罪にすると言って、受付嬢がそれを誓ったため無罪になったんだ」


 そういう事だったのか。ギルドマスターの方はまあ別に実害があったわけじゃないし気にならないんだが、受付嬢の無罪判定がどうにも引っかかる。ただ誓っただけで無罪にするなんて、なんだか領主の方も怪しく感じる。

「そんな事があったんですか。まぁギルドマスターの方は実害はなかったですし無罪でも構いませんが受付嬢の方は納得できないのでどうにかしてくださいよ。あと気になったんですがこの街の領主ってどんな人なんですか?」


「領主様ですか? 領主様は良い人ですよ。それほどお会いした事はありませんが、孤児院に多額の寄付をしたり、災害が起きたりした時はわざわざ冒険者を雇ってまで対処に当たったりしてますし」

 なんだか聞いてるだけで良い人なのが伝わってくるが、なんとなくその良い人っぷりが胡散くさく感じられる。取りあえず聞きたいことは聞いたし、姫姉の機嫌も悪いし今日はこの辺で帰った方がよさそうだな。

「へぇ、領主様は凄く良い人なんですね。それじゃあそろそろ俺たち帰ってもいいですか?」


「ああそれは構わんが、くれぐれも問題は起こしてくれるなよ。何かあれば私が君たちを捕まえなければいけなくなるからな」

 それから俺は殺気を放つ姫姉をなだめながら宿に戻った。

忙しくてすっかり忘れていました。

のんびり書いているので許してください。

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