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第32話 カジノの景品って普通に買った方が得だよね

前回のあらすじ

カジノで荒稼ぎした。

 俺たちは景品カウンターにやって来た。

「いらしゃいませ。ここではチップを景品と交換いたします。こちらが景品一覧です」

 そう言って景品カウンターにいた店員は一枚の紙を渡してきた。


ポーション系

低級回復ポーション、50シアチップ

中級回復ポーション、250シアチップ

上級回復ポーション、1250シアチップ


低級マナポーション、100シアチップ

中級マナポーション、500シアチップ

上級マナポーション、2500シアチップ


魔道具

着火棒、50シアチップ

ライト、100シアチップ

水製造機、1000シアチップ

マジックバッグ小、5万シアチップ


武器防具

ミスリルナイフ、10万シアチップ

刻印魔弾ファイアバレット、10万シアチップ

刻印魔弾アクアバレット、10万シアチップ

刻印魔弾ストーンバレット、10万シアチップ

刻印魔弾エアバレット、10万シアチップ

刻印魔弾ホーリーバレット、20万シアチップ

刻印魔弾ダークバレット、20万シアチップ

魔銃タイプリボルバー、100万シアチップ

火竜牙の短剣、150万シアチップ

風竜牙の短剣、150万シアチップ


 ここにあったぁぁぁ!俺が探し求めていた刻印魔弾ッ!これで魔銃デュアルガンドで魔法を使うことができるぜ。とりあえずスロットの勝ちチップを全部使って刻印魔弾を手に入れよう。

「すいません、刻印魔弾全種類と交換でお願いします」

「はい、承りました。刻印魔弾全種類で合計80万シアチップになります」

 俺は店員さんにチップを渡し、刻印魔弾を手に入れた。

「余ったチップはギルドカードで預けれますがどうしますか?」

 他は特にほしい物もないし預けておくか。

「じゃあ預けます」

「承りました。こちらの機械にギルドカードをかざしてください」

 俺がギルドカードをかざしていると店員さんは機械にチップを入れていった。そして全部入れ終わると、ピーと音が鳴った。

「はい、これでギルドカードに記録しました。預けたチップは次回チップカウンターで引き出せます」

 俺が店員さんに説明を受け終わると慎夜達がチップを景品と交換しだした。

 最終的に慎夜は竜牙の短剣二本と交換して、橘さんは全部のチップを預けていた。そして姫姉は竜牙の短剣とミスリルナイフと交換していた。

 こうして俺たちはカジノを後にして王城の離れに帰って来た。

「カジノの方はいかがでしたか?」

 王城に着くとお姫様が話しかけてきた。

「ああ、面白かったよ。欲しい物も手に入ったし」

「それは何よりです」

 そんな会話をしてお姫様とは別れた。

 それから俺たちは食堂にて夕食を頂きながら談笑をして時間を潰した。

 湯浴みもし部屋に戻ると姫姉が何か悩んでいるみたいだったので少し気になって話しかけた。

「どうしたんだ姫姉?」

「ああ、優君。実はね無職をセカンドジョブにするか迷ってるの」

「なんで?」

「だって優君はセカンドジョブを無職にしてサードジョブとフォースジョブを開いてるじゃん。私もジョブ枠を増やした方がこれから先、役に立つかなーと思ってさ」

「そうだなぁ、確かにジョブ枠は多い方が良いと思うけど別にそこまで気にしなくてもいいんじゃない」

「そだね、もうめんどくさいしジョブの事はゆっくり考えることにするよ」

「それでいいと思うよ。じゃあそろそろ寝よっか」

「うん、お休みなさい優君」

「ああ、お休み姫姉」

 そして姫姉がベッドに入った後俺は照明の魔道具の明かりを消して自分のベッドに入った。


 さてと優君はもう寝たかな。うふふ、やっぱり優君はかわいいな。でも頼りになるし時折見せるカッコいい姿も捨てがたい。

 私は物思いに耽りながら優君が寝ているベッドにこっそりと忍び込んだ。

 はぅぅ、この背中。ちっちゃい頃に私を守ってくれた時のまんまだ。この背中にある大きな傷跡もあの時に出来たんだよね。

 昔は私の後を姫姉、姫姉って言いながらついて来てたのに、あの事があってから私の横を歩くようになったんだよね。

 あの事があった日から欠かさずにやってること、優君は知らないけど私はこれからもし続けるだろうな。

 そんな事を考えながら私は優君の顔が見える様に移動する。そして無防備な優君の唇に軽く口づけをした。

 えへへ、優君は知らないみたいだけど、優君のファーストキスってとっくの昔に私が奪っちゃったんだよね。一応この事は優君のお母さんの雪那さんにはばれちゃったけど優君には秘密にしてくれてるみたい。私がキスしやすいように家の鍵も貰ってるし、毎日のお泊りも許してくれている。

 異世界に来たときはどうなるかと思ったけど、とりあえず優君が傍にいてくれるし何とかこっちでもやっていけそうな気がしてる。

 最悪帰れなかったとしてもこっちで優君と幸せに暮らせれば私的にはオールオッケーだし。

 そんな妄想をしながら私は存在を確かめる様に優君に抱き着きながらまどろみの中に落ちていった。


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