第262話 家具屋に行く
セーフハウスの中や結界の強度などの検証をした俺たちは一度セーフハウスを小さくして無限収納に仕舞いダンジョンから出る事にした。
特に問題が起こる事も無くダンジョンから出ることができた俺たちは一度王城に帰り、それからセーフハウスに置く家具のオススメを出迎えてくれたメルリアさんに聞いた。
俺が家具のオススメを聞いたら何故かメルリアさんがオロオロとした表情になり「お部屋のベッドがお気に召しませんでしたか?」と聞いて来た。
どうやらメルリアさんは部屋のベッドが気に入らない為に買い替えたいと俺が思っていると勘違いさせた様でそう聞いて来た。
「いえ、部屋のベッドはこのままでいいです。そのここでは言いにくいので念話で伝えます」
(実はダンジョンでセーフハウスを手に入れまして、そこに置く家具を買いたいんですよ)
メルリアさんはセーフハウスの言葉を聞いた瞬間驚きのあまり(セーフハウスッ!?)と念話に心の声が流れて来た。
(というわけですのでいい家具を扱っている店を紹介して欲しいんですよ)
(ふぅ、分かりました。直ぐに手配したします)
「ではお部屋にご案内します」
メルリアさんはそう言い俺たちを部屋まで案内してくれた。
部屋に戻り少し経った頃、メルリアさんが訪ねて来た。
「ユーマ様、お待たせいたしました。時間が宜しければ今から家具を売っているお店をご案内致しますが如何されますか?」
「取り敢えず姫姉に聞いてみます」
俺はそう言って姫姉に念話で(メルリアさんに今から家具屋を案内して貰える事になったけど如何する?)と聞くと姫姉が部屋から出て来て「行く!」と言ってきたのでこれから買い物に出かけることになった。
俺たちはメルリアさんに連れられて商業区画にあるそれなりに大きな家具屋にやって来た。
「こちらが王城と取引のある優秀な職人がいる家具屋です」
メルリアさんはそう紹介しながら店の扉を開けて中に入る様促してきたので俺たちは家具屋に入った。
家具屋の中はうっすらと木の香りが漂っていた。
「いらっしゃいませ、メルリア様方。本日はどの様なご用件で?」
「実はこちらの方々が家具をご所望でしてこちらを紹介した次第です」
「そうでしたか。それで本日はどの様な家具をご所望で?」
店主は俺たちの方を向き、そう聞いて来た。
「取り敢えずベッドとテーブルと椅子を、それでいいよね姫姉」
俺は店主に買いたい物を言ってから姫姉に他に買う物があるか聞くと「うん、取り敢えずそれで」と言い、店主が「それではまずテーブルと椅子から案内します」と言ってテーブルと椅子がある一角へ俺たちを促して来た。




