第247話 ダンジョン内でもお風呂に入りたい
翌日、朝食を食べ終えた俺と姫姉と少女は俺の部屋に集まってこれからのダンジョン探索について話し合っていた。
「と言うわけで取り敢えず俺は一週間後に百階層を目指してダンジョンに挑みたいと思ってるんだけどどうかな?」
「私も百階層を目指すのは賛成だけど、期限は設けたいかな。流石に何日もダンジョンに篭りっぱなしっていうわけにもいかないし、後お風呂も入りたいし」
俺がそう提案すると姫姉も百階層を目指すのは賛成してくれたが何日も篭もりたくないと矛盾した事を言い出した。
「だけどこれまでのペースだと最低でも五日は絶対に掛かるし、何ならそれ以上掛かるかもだし、その辺も覚悟しないと」
俺がそう言うと姫姉が不満そうな表情をした。
「うー、何日もお風呂は我慢したくない」
「そうは言われてもダンジョンにお風呂は流石に無いだろ。となると風呂を待っていくしか無いけどそもそも風呂って売ってるのか?」
俺がそう溢すと姫姉は「それだっ!」と言って俺は「えっ?」と姫姉に返した。
「だから優くんが言った様にお風呂とお湯を無限収納に入れて持って行くの。でダンジョンのセーフエリアでなら敵も居ないからそこでお風呂に入る。完璧だね」
どうやら姫姉は本気らしい。もう一回でどの位のお湯が必要かとか無限収納の容量の限界がどうとか呟いていた。
取り敢えずお風呂問題は解決したっぽいので俺は色々計算している姫姉に「王女様に一週間後から一週間ダンジョンに挑むって伝えるけど良い?」と聞くと「オッケー」と返って来たので俺はまずメルリアさんを念話で呼び出した。
暫くしてやって来たメルリアさんにアモダフさんにダンジョンの件で会いたいと伝えるとメルリアさんは「少々お待ちください」と言って持っていた鈴を鳴らしてメイドを呼び出して確認に行かせた。
確認に向かったメイドは十数分で戻って来て「アモダフさんが直ぐに会います」と言っていたと伝えて来た。
それを聞いた俺はアモダフさんに会いに行く事にした。
アモダフさんが待つ部屋までメイドさんに案内して貰い、部屋の中に入るとアモダフさんが待ってましたと言わんばかりの表情で俺を椅子に座る様に促して来た。
俺は椅子に座ってから「取り敢えず一週間後に一週間ほどダンジョンに挑みたいと思います」と伝えるとアモダフさんが「分かりました」と返し、それに続けて「こちらで用意して欲しい物は何かありますか?」と質問をして来た。
俺はアモダフさんのその質問にさっき姫姉が欲しがってたお風呂の事を聞いてみるかと思い「お風呂って売ってますか?」と聞いてみるとアモダフさんは「お風呂? お風呂ですか?」と疑問符塗れになっていた。




