第246話 アモダフさんに報告
夕食を終えた俺は姫姉たちと別れて一人アモダフさんが待つ部屋までメイドさんに案内して貰った。
部屋に入るとアモダフさんが「お待ちしておりました、どうぞこちらへ」と俺を椅子に座る様に勧めてきて俺はアモダフさんの対面の椅子に腰掛けた。
俺が座った席の机にアモダフさんが地図を描く用の数枚の紙とペンを用意してくれて、俺はそれを手に今回探索した四十六階層から五十階層までの地図をスキルマップを頼りに描き始めた。
今回のマップは殆ど氷の世界だったので書く事も少なく十数分位で描き終えた。
描き終えた物をアモダフさんに確認して貰い、分かり難い所を少し手直しをして貰って四十六階層から五十階層の地図が完成した。
そしてマップが完成したところで俺はアモダフさんにこれからの事について相談を持ちかけた。
「アモダフさんに一つ伝えることがあります」
「何でしょうかユーマ様?」
俺が真剣な表情でそう言うとアモダフさんも真剣な表情になった所でダンジョンで見た看板の事を切り出した。
「実は五十一階層から先の階層には外に出られる転移クリスタルが無いらしくて、万全を期したいので数日はダンジョンに入らず準備をしたいと思います。それで準備が整ったら百階層まで挑みたいと思います」
「ちょ、ちょっと待ってください! 五十一階層から先に転移クリスタルが存在しないとは本当の事ですか?」
俺の言葉にアモダフさんは驚きを隠せずいつもよりも早口になりながら本当の事なのか確認をしてきた。
「はい、五十一階層の扉の前に注意書きが書かれた看板がありましたので」
俺がアモダフさんの確認にそう返すとアモダフさんは頭を抱えて少しの間何かを思案した後、口を開いた。
「取り敢えず転移クリスタルの件はわかりました。それでユーマ様方は百階層まで挑むとの事ですが数日ほど潜られますか? それとも百階層に到達するまで戻らないで挑まれますか?」
「俺としては取り敢えず無限収納に食糧を大量に入れて百階層まで挑みたいと思いますが姫姉たちとも相談して決めたいのでその辺は明日また伝えます」
「わかりました、では百階層までの食糧を準備する様に料理長には伝えておきます。他に何か必要な物がありましたら明日お教えください」
「わかりました、ではまた明日姫姉たちと相談した後に日程など伝えに来ます」
俺はアモダフさんにそう言って自分の部屋に戻りシャワーを浴びてどっと押し寄せて来た疲れに抗わず眠りについた。




