第218話 ゴーレムはスティールで倒すに限る
ミスリルゴーレムを倒して一度地上に戻って来た俺たちは王城に帰り、王女様たちと食事をしてダンジョンの情報をアモダフさんに伝えて眠りについた。
翌日も俺たちはダンジョンに挑むことにして早速ダンジョンの二十六階層にやって来た。
二十六階層はこれまでの遺跡のような内装が風化して所々壊れていたり何かの植物の根のようなものが見えていたりしていた。
俺は警戒をしながら歩き出すと姫姉たちを数歩後ろを歩き、数分歩いたところの曲がり角で初めて魔物と出くわした。
初めただの瓦礫かと思って近づいたらその瓦礫がひとりでに動き出して魔物だと気が付き魔銃を取り出してエアバレットを放った。
エアバレットを受けた魔物は思ったよりも軽いのかそれともバランス感覚が無いのか簡単に後ろに倒れた。
倒れた魔物の弱点を探して顔を部分に核となる魔石があると鑑定解析の結果から知った俺は顔の部分に透視を使ってスティールを使って魔石を抜き取った。
魔石を抜き取られたラブルゴーレムはバラバラと崩れてただの瓦礫に戻った。
抜き取った魔石を無限収納に仕舞ったタイミングで残った瓦礫が光りとなって消え、その場にレンガが一つだけ残ったが俺たちはそれを無視して先に進むことにした。
それから二度目のラブルゴーレムとの戦闘になって気が付いた。このラブルゴーレムは近づくまで一切気配を感じれず、敵意も一切なくて動き出すまで一切気が付けない。
その事に気が付いてから俺は瓦礫の山を見るたびに一応透視を使って中に魔石が無いか確認し、魔石があればその場でスティールを使ってラブルゴーレムを処理して進んだ。
二十七階層に降りる階段の前までやって来た俺たちはそこに佇んでいた二十五階層のミスリルゴーレムよりは一回り小さいミスリルゴーレムをスティールを使って苦戦することも無く倒し、先に進んだ。
因みに残ったのはミスリルのインゴットが一つだけだった。
進んだ二十七階層もラブルゴーレムとミスリルゴーレムしか出て来ず、俺がスティールで全部倒して次の階層に進んだ。
その後もミスリルゴーレムが武器を持っていたこと以外は変わり映えのしない光景に淡々と処理をして先に進み道中昼ご飯を食べたり偶々見つけた宝箱を開けてポーションだったことにがっかりしたりしながら三十階層までやって来た。
順当にいけばここにはミスリルよりも上のオリハルコンとかアダマンタイトのゴーレムかなと思いながら歩き最奥の扉を開けた。
そこで俺たちを待ち受けていたのは金色に輝く巨大なゴーレムと金属の光沢をした漆黒の巨大なゴーレムそして小さいサイズのミスリルゴーレムが十体待ち構えていた。
急に通す気が無いと言わんばかりの戦力にちょっとだけビックリしつつ、試しに金色に輝くオリハルコンゴーレムにスティールを使ってみて失敗した。
やっぱりオリハルコンゴーレムなだけあって抵抗力も高いらしい。それならと今度はアダマンタイトゴーレムにスティールを使ったがこっちも失敗した。
ここまでスティールを使ったが距離があるおかげかゴーレムたちは動き出す素振りを見せず、取りあえずと俺はミスリルゴーレムをスティールを使って倒して行くことにした。
一体目のミスリルゴーレムを倒すと流石に攻撃を受けたと判定されたのか全てのミスリルゴーレムが動き出した。
ただゴーレムなので動き自体は遅いので俺は冷静にスティールを何度も使ってミスリルゴーレムを全て倒した。
全てのミスリスゴーレムが倒されたところでオリハルコンゴーレムとアダマンタイトゴーレムの動き出し、俺は姫姉に視線でオリハルコンゴーレムは任せたと伝えて俺はアダマンタイトゴーレムに向き合った。
魔銃をダークバレットに変更し放ったがやっぱり効果は無く、それならとファイアバレットに変えて撃った。
だけど効果は無く俺はミスリルゴーレム戦で使ったハンマーを無限収納から取り出してアダマンタイトゴーレムの足目掛けてフルスイングをした。
ガンッ! と音を響かせ俺の手が痺れたがアダマンタイトゴーレムは傷一つ無く拳を振り下ろして来た。
ハンマーから手を放して即座に退避し俺がさっきまで居た場所を見ると原材料ミスリルのハンマーがペシャンコになっていた。
どの攻撃も効果が無かったので俺は渋々刀の柄を握り集中して一気にアダマンタイトゴーレムの足元に駆けその勢いのまま居合一閃。
キンッ! という音と共にアダマンタイトゴーレムの足に傷をつけることに成功した。
あまり得意では無かったが何とか斬鉄を成功した俺は一旦後ろに下がって距離を取り再度集中をして斬鉄をした。
何度か繰り返していると今までと少しだけ違和感を感じてヤバいと思ったが止まれずアダマンタイトゴーレムに刀が当たった瞬間、パキンッ! という音と共に刃が割れた。
やっぱりこうなるかと思いつつ俺は折れた刀と無限収納から取り出したミスリルのインゴットを使ってスキル形状変化で元の刀に直した。
それから俺は斬鉄を繰り返し、失敗して刀を壊したら直してを繰り返して何とかアダマンタイトゴーレムの足を斬り落とし、核のある頭にも斬鉄を繰り返して何とか核を壊した。




