第188話 ダンジョンアタックSTART
前回のあらすじ
ツナマヨ最強
俺らに予算があったらしい
ダンジョンに行こうとしたら兵士に止められた
「失礼ですがユーマ様でしょうか? もしそうなら何か身分を証明できる物をお願いします」
おずおずと俺たちの方にやって来た周りよりも年齢が上であろう兵士は被っていた兜を外してそう俺に訊ねてきた。
俺の名前を知っていた事と丁寧な言葉使いにこの人なら真面に話が出来そうと判断して俺は無限収納から冒険者ギルドのカードを取り出して兵士に手渡した。
「確認します。……、ありがとうございます、ユーマ様と確認できました。先ほどはこちらの兵士が失礼な態度を取ってしまい申し訳ありませんでした。後ほど言い聞かせておきますのでどうかご容赦を」
ギルドカードを受け取った兵士は少しの間ギルドカードとにらめっこをした後、ギルドカードを俺に返しながらそう言ってこの場を穏便に済ませるために俺に頭を下げて来た。
俺は姫姉にアイコンタクトでどうするか尋ねると姫姉は俺に任せると目で言ってきたので俺が判断することになった。
「分かりました、今回は実害が無かったので後の事は兵士さんにお願いします」
全てを任せられた俺としては何度もこんな対応が続くのは少しイラッとするが今回は目の前の兵士の丁寧な対応で無駄な時間を使うことなく穏便に済んだので水に流すことにしてそう伝えた。
「ありがとうございます、ユーマ様。彼はこちらでしっかりと指導しておきますのでどうぞお通り下さい。お前たちいつまでそうしているつもりだ! さっさと持ち場に戻れ!」
俺のその言葉を聞いた兵士はホッとした様子を見せた後、俺にお礼を言ってから未だに俺たちを囲んでいる兵士たちに持ち場に戻る様に怒鳴って命令を出していた。
俺たちはその様子を横目にダンジョンの入り口である王城前広場の扉の前までそそくさと移動した。
扉の前までやって来た俺はこれからダンジョンに挑むために装備などの最終確認をすることにした。
俺と姫姉はメインの武器としてミスリルの刀、防具は姫姉のエンチャントが掛かった金属鎧よりも強固な服に身を包み元の世界から履いて来たエンチャント済みの靴を履き頭にはエンチャント済みのヘルメット、俺はそこに遠距離攻撃用の魔銃を右手に持ち、姫姉は予備の刀をもう一本腰に携えて完全装備だった。
少女は黒一色の暗殺装束(これも姫姉がエンチャント済み)に身を包み二本の短剣を装備していた。
装備の準備はこれ以上することはないので次に俺はステータスを確認することにした。
名前 ユーマ ナギタキ
性別 男
年齢 15
種族 人族
職業
ファーストジョブ 異世界の学生Lv.42
セカンドジョブ 無職Lv.30
サードジョブ 戦士Lv.15
フォースジョブ スパイLv.1
レベル 64
HP 370/370
MP 335/335
STR(筋力) 112
DEF(防御力) 117
AGI(素早さ) 122
DEX(器用さ) 147+35
INT(賢さ) 122
LUK(運) 40+60
スキル スキルポイント 1
ユニークスキル
言語翻訳、成長促進、無限収納、スティール、スキルポイント再振り分け、形状変化、武器スキル結合、透視盗撮、念話通信、集音盗聴、マーキング、全域マップ
戦闘系スキル
体術Lv.8 、剣術Lv.8 、槍術Lv.5、棒術Lv.5、弓術Lv.5 、投擲Lv.2
耐性系スキル
痛覚耐性Lv.4、麻痺耐性Lv.3、毒耐性Lv.3、混乱耐性Lv.3、睡眠耐性Lv.4
魔法系スキル
闇魔法Lv.1 光魔法Lv.3
補助系スキル
鑑定Lv.Max、算術Lv.6、気配察知Lv.5、幸運Lv.Max、豪運Lv.Max、器用さLv.7 解析Lv.5
生産系スキル
料理Lv.4、裁縫Lv.2
称号
異世界人(ボーナススキル、鑑定Lv.Max、言語翻訳)
加護
八百万の一角の加護(ボーナススキル、成長促進、無限収納)
職業ボーナス
アルバイト(ジョブ枠が一つ増える)x3
就職(ジョブ変更が可能になる)
ボーナススキルポイント5x6
いつ見ても謎の多いステータスだな、異世界の学生と無職に関してはいつまで経ってもカンストしないしセットできるジョブの数も多いし、このままレベルを上げ続けたらどうなる事やら。
俺はそんな事を考えながら現在使えるスキル確認し、ダンジョン内で使うスキルをピックアップした。
取りあえず迷子にならない様に全域マップと透視盗撮で現在位置と道順を把握するために常時発動にして、それと敵に先制を取られない様に気配察知のスキルも常時発動しておくとして後はダンジョン内が明るければ闇魔法のハイディングも使っておいた方が安心かな。
そうこう考えて俺はダンジョンで使うスキルと魔法を決めてから同じように準備をしていた姫姉たちに声を掛けた。
「さてこれからダンジョンに入るわけだけど姫姉たちも準備は出来てる?」
俺がそう二人に尋ねると姫姉は「当然出来てるよ」と笑顔で返してきて少女は覚悟を決めた顔で頷き返して来た。
二人の返事を聞いて俺は「それじゃあまずは俺が闇魔法のハイディングで安全確認してくるよ」と言ってハイディングを使い閉じられているダンジョンの扉に手を掛けゆっくりと押し込んだ。