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第19話 初めての報酬

前回のあらすじ

前に召喚された勇者がいたらしい

 今日もいつも通り朝を告げる目覚ましにより俺はたたき起こされた。

 今日からは慎夜も合流して行動するからまずは慎夜達のギルドカードを発行して貰いに冒険者ギルドに行くことになるだろう。

「おはようレイン」

「ピキィー」

 今日もレインは元気そうだ。

 俺はレインに朝の挨拶をすまし、ベッドから出て着替えを済ませた。

「さて姫姉も起こすか。おーい姫姉起きないと胸揉むぞ」

 今日も俺のベッドに潜り込んで寝ている姫姉をたたき起こす。

「ふぁぁ、おはよう優君」

 眠たげなあくびをしながら姫姉がベッドから出てくる。

「おはよう姫姉。朝食食べにいこ」

「わかった、着替えるから外で待ってて」

 俺は姫姉に言われるがまま部屋から出てドアの前で待機した。

 待つこと数分が経った頃、姫姉が部屋から出てきた。

「お待たせ優君。それじゃあ、朝ごはん食べにいこっか」

 そうして俺と姫姉は食堂にやって来た。

「おはようございます、ユーマ様、ヒメナ様。朝食の準備は出来ています。召し上がられますか?」

 食堂に入るとメルさんがいつものように話しかけてきた。

「おはようございます、メルさん。朝食は頂きます」

「おはようございます、メルさん。私も頂きます」

 俺と姫姉はメルさんに挨拶をし、席に着いた。すかさずメイドさんたちが朝食の準備を済ませていく。

「「頂きます」」

 俺と姫姉が朝食を食べていると慎夜と橘さんが食堂に入って来てこちらにやって来た。

「おはよう、優、姫奈さん。僕たちも一緒しても良いかな?」

「良いよ」

 そう言うと橘さんと慎夜はそれぞれ俺と姫姉の前に座った。

「それで今日はどうするんだい?」

「ああ、今日は慎夜と橘さんのギルドカードでも作りに行こうかなって思ってるんだけど」

「そうだね僕たちはまだ身分証は持ってないし作っといた方が良いかな」

 俺たちは朝食を食べながら今日の予定を決めた。

 そしてちょうど俺たちが朝食を食べ終わる頃に食堂にお姫様がやって来た。

「おはようございます。本日は皆様に昨日話した身分証を渡したいと思います」

 お姫様はそういうと一人ひとり名前を呼んで身分証を配っていった。

 全員に身分証を配り終えるとお姫様は身分証についての注意事項をいくつか話したのち、離れから出て行った。

「さて、それじゃあ俺たちも冒険者ギルドに行こうか」

 俺たちは慎夜と橘さんのギルドカードを作るために冒険者ギルドに来た。

 今回は何のトラブルもなく慎夜と橘さんのギルドカードを作ることができた。

「さてギルドカードを作ったわけだけどこれからどうする」

「僕は依頼をこなしてみたいな」

 慎夜の依頼がしたいという提案に誰も反対せず俺たちは常設されている依頼をこなすこととなった。

 俺たちはゴブリンキングと戦った森にやって来ていた。

「やって来たわけだけど、全然魔物の気配がないね」

 慎夜がスキル気配察知と千里眼を使って周囲を見渡してゴブリンを探してるみたいだ。

「この前のキングとの戦いのときに一匹も逃さず倒したからもしかしたらこのあたりにはもういないのかもしれないな」

「そうですね、でもゴブリンの繁殖力は強いですので数日もすればこのあたりにも現れるでしょう」

 メルさんがそんな解説をしていると茂みがガサガサと揺れ、そこから猫位の大きさのネズミが七体出てきた。

「あれは、ビッグラットですね。すばしっこいですが、それほど強くはありませんので皆様でも余裕をもって倒せるでしょう」

 メルさんに教えて貰いながら俺たちはビッグラットを誰一人かすり傷も負わず倒せた。

 それからもメルさんに監督して貰いながら俺たちはビッグラットやグリーンラット(ビッグラットの緑色版)、その他にフォレストウルフ(緑色した狼だった)を倒していった。

「皆様、そろそろ日が落ち始めてきましたので今日はこの位にしてギルドに報告に行きましょう」

 俺たちはメルさんの指示に従い森から出て冒険者ギルド戻って来た。

「それでは達成報告をしましょう」

 俺たちはメルさんに連れられカウンターに向かった。

「すいません依頼報告をしたいのですが」

「はい、ではギルドカードと証明部位を提出してください」

 俺たちは猫耳のギルド職員さんに袋をから出した証明部位とギルドカードを渡した。

 ギルド職員さんはそれを受け取ると机に置かれている箱に証明部位を入れて皆のカードをかざした。すると箱に倒した魔物の数と報酬の合計金額が表示された。

 なんか凄いハイテクな感じだけど原理が分からない。

「はい、パーティー暁の今回の倒した魔物はビッグラット46体、グリーンラット32体、フォレストウルフ28体……あれこれって今日倒してきたんですよね」

「はい、そうですが何か問題でも」

「一日でこんなに倒される方はあまりいませんので、少し驚いただけです。では今回の報酬はビッグラット討伐1体につき10シアで460シア、グリーンラット1体につき20シアで640シア、フォレストウルフ1体につき50シアで1400シアで合計で2500シアになります」

 今日の稼ぎは一人当たりちょうど500シアってところか。

「それとメルシア様とユーマさんとヒメナさんにはこの前のゴブリンキングなどの報酬があります」

 そういえば遺体とか全部ほったらかしにしてきてしまったな。魔石は全部取って来たけどその他はあの場に置きっぱなしで帰ったからな。

「えーでは、ゴブリンキングが1体10万シア、ゴブリンナイト1体につき千シアで14体ですので1万4千シア、ゴブリンソーサラーが1体につき千シアで5体ですので5千シア、ゴブリンアーチャーが1体500シアで10体ですので5千シア、ゴブリンマジシャンが1体500シアで10体ですので5千シア、そしてその他のゴブリンは20シアで148体で2960シア、合計で13万1960シアになります。その他にキングたちが持っていた武器などを合わせて15万4230シアになります。大金ですのでギルドカードの預金口座に預けることもできますがどうしますか?」

 三人で割っても大体5万1500シアになるな。

「それじゃあ、3人で均等に割ってギルドカードに入れといてください」

 俺がそう言うとメルさんが待ったをかけてきた。

「お待ちくださいユーマ様。キングを倒されたのはユーマ様です。それに私は冒険者登録をしていますが、その前に騎士です。分け前は要りません」

 メルさんがきっぱりと分け前を断って来た。

「ですが俺たちメルさんにお世話になってますし途中までキングを抑えていたのはメルさんじゃないですか。だからそう言わずに受け取ってください、っていうか受け取れ!」

 俺はそう言い無理やりメルさんに分け前を受け取らせようとした。

「と言うわけで職員さん、この人融通がきかないんでもう入金しちゃってください」

「はい承りました」

 猫耳職員さんは少し笑いながらも俺の言う通りにギルドカードに報酬を入れてくれた。

「はい、報酬を入れたのでカードをお返ししますね。では今後もご贔屓に」

 俺たちは猫耳職員さんから各々ギルドカードを受け取り冒険者ギルドを出て王城に帰って行った。






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