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第134話 ガネトリーの判決が決まる

前回のあらすじ

ガネトリーの尋問が続く

やっと尋問が終わる

これが終れば王女様がおもてなしをしてくれるらしい

「ではガネトリー卿の判決は死罪が妥当という事で宜しいですか?」

「うむ」

「はい」

 王女様の問いにウォレンさんと俺はそう言ってガネトリーの死罪に賛成の意を示した。


「わかりました。次にガネトリー卿の家族についてですが他の者たちによる尋問の結果、違法奴隷を所持、国民への脅迫並びに誘拐など、複数の罪がある事がわかりました。詳細は省きますがそれらの事からガネトリー卿の妻とその子供たちへの刑は犯罪奴隷落ちにしたいと思います。反論はありませんか?」

「ワシもそれが妥当じゃと思う」

「特にありません」


「ではガネトリー卿の家族は犯罪奴隷落ちとします。他に何か質問などありますか?」

 王女様の問いに俺とウォレンさんは首を横に振って質問は無いと王女様に意思表示をした。

「わかりました。では昼食の後、法廷にてガネトリー卿とその家族に刑を下したいと思います」

 王女様がそう締め括った所で部屋の扉を叩き、王女様が許可をしてメイドが中に入って来た。

 部屋に入って来たメイドは「昼食の用意が出来ました」と告げてきた。


「そうですか、会議も丁度終わった所ですし昼食にしましょう」

 王女様のその言葉に俺とウォレンさんは賛成してメイドに連れられて食堂に移動した。



 食堂にはいつも通り姫姉たちが先に来て座っており、俺は皆に軽く挨拶を交わしてから席に着き、次にウォレンさんが席に着き、最後に王女様が席についた。

 王女様が席に着いた所でメイドたちが全員の前に料理を配膳をしていき、配膳が終わった所で王女様たちが食前のお祈りをして俺たちが頂きますをしてから昼食を食べ始めた。

 食事中は特に会話も無く全員が料理を堪能し終えそれぞれが料理の余韻を楽しんでいると王女様が俺に話しかけて来た。

「ユーマ様、急かして申し訳ありませんが食事も終わりましたので宜しいでしょうか?」

「わかりました」

「ありがとうございます。……では皆様、我々は先に失礼します。ウォレン老師、ユーマ様行きましょう」

 王女様は姫姉たちやウィンダムさんたちに向かってそう言い、ウォレンさんと俺には付いて来るように言って立ち上がり食堂を出た。



 食堂を出るとメイドが数名待っており、そのメイドたちに連れられ移動し、それなりに歩いた所で王女様とウォレンさんと俺と別々の部屋に通された。


 部屋に入った所でメイドの一人が話しかけて来た。

「ユーマ様にはこちらの服に着替えて頂きます」

 そう言ってメイドが持って来たのは色こそ黒でシックなものの如何にも貴族の礼服と分かる質の良さそうな物と黒一色のローブの様な物だった。

「えーとこれは一体……?」

 着替えろと暗に告げられているのは理解したものの何故着替える必要があるのか分からずにそう溢すとこの中で一番歳上で出来るメイド感の強い後なんかドSそうなメイド(今後はメイドリーダーと呼ぼう)が一つため息を吐いてから口を開いた。


「何か失礼な事を考えられている様ですが今は置いておきましょう。では改めて、本日は元とはいえ貴族であったガネトリー卿に刑を告げる重要な日です。ですのでそれに見合った服装をして頂く必要があります。ユーマ様はそういった物をお持ちで無いであろうと王女様から伺い、僭越ながらこちらで用意させて頂きました。さぁ我々も手伝いますのでどうぞこちらへ」


 俺の心の声が聞こえていると言わんばかりの発言と有無を言わせない笑顔の圧力に押されて俺は促されるまま鏡の前に立ち、メイドたちに身包みを剥がされて上から下まで着替えを手伝われた。

 着替えの途中ではメイドたちから「うわぁ肌綺麗」と腕や背中を撫でられたり「あっ腹筋割れてる」と腹筋を指先で撫でられたり「顔に見合わず結構大っきい」とセクハラをされたりして着替えを終えた。


 誰でもいいからボディタッチの多いメイドたちに鋼の精神で耐え切った俺を褒めて欲しいくらいだ。

 そんな事を考えているとメイドリーダーが話しかけて来た。

「これで後は髪を整えれば大丈夫ですね。ではユーマ様こちらに座ってもう暫くお待ちください」

 着替えを終えてやっとメイドたちの包囲から解放されると思った矢先に今度は髪を整えるとメイドリーダーに告げられて俺はまだ続くのかとため息混じりの息を吐いて椅子に腰掛けた。


 それから俺はメイドたちのかしましさに翻弄ほんろうされながら整髪を終えてやっと法廷行く準備が整った。

「おやお疲れのようですが如何なされましたかユーマ様?」

 全ての準備が整ってホッと一息ついている俺にしてやったりといった表情でメイドリーダーはそう言って来た。

 俺はメイドリーダーのその表情で今までのメイドたちの行動はメイドリーダーの仕業だと確信し、今度からはメイドリーダーをドSメイドリーダーと心の中で読んでやると心の狭い事を考えながら「いえ大丈夫です」と返した。

「そうですか。では王女様方も準備が出来ている頃ですし移動しましょうか」

 ドSメイドリーダーはそう言って部屋の扉を開けた。




やっと罪人の処罰シリーズがあと少し終わります。

次は一気に物語を進めたいと思ってます。

期待しないで待っていてください。

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