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潮騒と共に  作者: カツ丼
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第2話・天才の回りには天才がいる

「ビッグウェーブ魚原U18」の選手寮「海原荘」には、このチームに所属する選手のうちの約半数が住んでいる。交通機関も多く高校も近くにあるため、遠くから来る選手も寮生活をしている選手も、不便さを感じない。所属選手の大半が近く(ちなみに施設は市境近く)の犬村商業高校に籍を置くが、一部の学力上位者は東隣の市にある進学校へ通っている。今年は、小澤とLSBレフトサイドバック矢島(やじま)駿しゅんLWBレフトウィングバック宿海(やどみ)(かける)の3人だ。


矢島と宿海にLWF(レフトウィングフォワード)小柴(こしば)陽介(ようすけ)を加えた3人で、「左サイドの槍」と呼ばれる程の攻撃力を持つ。

矢島は小学生の頃に父親が経営者の柔道場に柔道をやっていたせいか、喧嘩好きの部分がある。中学での授業中に素人同然の生徒に「滅茶苦茶遅くした大外刈り」をやって脳震盪を起こさせたのだから、腕は鈍っていないであろう。

宿海はテニスをやっていたが、クラブの練習で痛めた肘(テニス肘と言うらしい)の治療帰りに聴いたサッカーのラジオ中継に惹かれて始めた。元から才能があったようで、このチームにU15から入っていた。小澤とは同期(彼らは第16期入団者)にあたる。

小柴は小澤と小中でチームメイト。全中の得点王と言う実績を引っ提げてきた「中途鳴り物入り」。


話を戻すが、小柴を含めた前述の4人は寮の2階に住んでいる(6階まであり、2~6階は個室6部屋、1階は個室4部屋に6人部屋が4部屋)。1階の6人部屋のうち2部屋がU15の非昇格組で、残りは合宿用のため空き部屋。1階の個室すべてと2階の残りはU18昇格確定者が住んでいる。3階と4階はU18とトップチーム昇格済みで家持ちではない20歳までの選手が混在する。


小澤はこの階のリーダーを無理矢理やらされているので、全員を起こして朝の出欠確認に間に合わせなくてはならない。毎朝困らされているのは、小柴だ。

「…おい小柴。今何時でしょ〜〜か?」

「むにゃ…午前6時26分」

「出欠確認は何時でしょ〜〜〜〜〜か〜〜〜〜〜〜〜?????????」

「…午前6時30分」

「分かったらさっさと起きろおおおおおおおおおおおお!!!!!!!怒られんの俺だぞ俺!!!!!!」

「あと3分…」

「っっっっざけんなアアアアアアあああ!!!!!!!!!」


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