新たな冒険の始まり~恩人の正体と憎しみ~ *パーティリーダー目線
下手な文章申し訳ないです…
カッッッッッ!
「グガァァァァァァァァ……………ッ!」
まばゆい光の中で魔王の断末魔が聞こえた。
「ついに、ついにやったんだな!」
シンの喜びに答えたのはレオだ
「あぁ、俺たちはやったぞ!」
仲間たちが歓声をあげている…。俺達は一年前、何の変哲もない日常からこの世界に召喚されたのだから仕方ないだろう。
そして仲間と共に死闘を繰り広げながらも遂に魔王を倒したのだから……
ーーーーーーー
しかし、どうにも腑に落ちない…王の話では魔物達を倒したということだが、それにしては小さいし弱かった。
魔王の城にあった文献では魔王軍との戦いと書いてあった。やはり俺たちは何か間違えている気がする……
まぁそれも王に聞けばいいか……
真っ先に報告したのは……
「王様!やりましたよ!」
リュカだ。シンが悔しそうだな。
「俺たちやっと魔王を倒しました!」
……王?あんなに大きかったか?
「……………そうか、そうか………ありがとうなぁ、勇者達。ククッ、いや、愚かな善人達よ!」
…………………………ッ!
「まさか……いや、しかし…」
「ルカ?どうした?」
?……口に出ていたか?
「いや、すまない。なんでもない」
「ど、どういう意味です?」
おお、リュカナイス。
「ククッそのままだが?よくぞまぁ騙され続けたものだ…」
目の前の王、いや王だったものはすでに面影はなく赤黒い醜い魔物になっていた。
ふむ、とすると俺たちは人間を殺して魔王を助けたということ…か…?
「わからんか?なら教えてやろう!人間の国はお前達のおかげで滅亡した!クククッ」
「ここが人間の国だろ?どうしちまったんだよ、王様!」
あ、シンが錯乱すると困るのだが
「鈍いのぉ、わしが…魔王だ!わしこそが魔王!お前達が倒したのは人間の国の王だ!フハハハハハハ」
ああ、それで人間目線の魔王軍との戦いが書かれていたのか…
「…なるほど」
「おい、ルカ!何がなるほどなんだよ‼︎…お前は、知ってたのか?」
……まさか何も気づかなかったのか?
「お前は何も感じなかったのか?」
ないとは思うが……
「な、何をだ」
「さっき気づいたことだが、この城は人が大勢いるのに気配が一つしかない、であれば他のヒトはなんなのだ?そしてさっきの言葉。」
「!」
なにも感じていなかったのか……
周りを見る。誰も気づいていなかったようだな……
「で、話し合いは済んだのか?」
あ、忘れてた。……どうしたものか。
「フフ、まぁいい。これで我が帝国が作り出せる!ククッ感謝するぞ!勇者達よ。そしてさらばだ!」
バサッ!
………………………逃すしかない、な。
「ま、待て!」
「いや、逃すしかない。」
「ルカ!なんでお前は冷静なんだ⁉︎」
周りのフォローまで出来るか!
…?シン?
「う、ウァァアァァァァアアァァァァ…!」
「リュイ!止めてくれ!」
「あ、ああ!おい、シン!落ち着け!落ち着けって!」
「……ごめん、リュイもう大丈夫だ…ふぅ」
……落ち着いたようだな。
「取り敢えず、ここにいつまでもいることは出来ない。拠点に戻ってそれからだ!」
「「「おう!」」」
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「まず、あれは魔王で間違い無いだろう。人間の国にあった文献の通りだったからな。問題はどうするかだが…」
まあ、追いかけるのだろうが。
「ルカ…俺たちの手で倒すべきだと思う。騙されたとはいえ、責任、をとるべきじゃないかな?」
ふむ、リュカが言うとは思わなかったが…
「じゃあ、倒すか。追いかけないとだけどな」
おい、シン。そんな簡単にいいやがって
「じゃあ、さ、取り敢えず追いかけよう?魔王を。」
「「「おう!」」」
まあ、こうなるよなあ。
ーーー
こうして勇者達はまた新しい旅を始める
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