第11話
「まったく!信じられません!王様があんな方だとは思いませんでしたわ!!」
王の執務室での会話は扉の外で待機していたユーリとミランダには筒抜けで、部屋に戻ってからというもの2人は顔を真っ赤にして怒っている。
ずっと聞いているが、出て来る言葉言葉が私を思って怒ってくれている事が感じられるので、あの男にあんな事を言われた後なのにとても幸せな気分だ。まあ、あれとこれとは別問題だけど!!
「王妃様はどうして怒っていらっしゃらないのですか?」
「ん?私の思ってる事はみんなあなた達が言ってくれちゃったからよ。なんかもう私の心の火は無事鎮火したわ。」
「王妃様・・」
結局、彼が『側室を減らせ』と命じた訳は『側室の数が減ればレイアの取り分多くなるでしょ?』という単純な話だった。最早呆れを通り越して感動物よ。でも、キッパリ否定出来なかったのは・・
「それとね、これ絶対他に漏らしちゃだめよ!いい?」
「はいっ!」
いいお返事。
「ちょっとうらやましかったのよ。たしかにレイアはまだ幼いわ。本当ならお屋敷でご両親や侍女達と暮らす方が絶対に幸せだと思う。だけど事情があって、そのせいもあって慣れ親しんだ故郷と引き離されて、まあ最終的に引き離したのは私なんだけど。そんなレイアにとってきっと王様は良き理解者なのよ。簡単に里帰りまでさせてくれるんだから。王様の方はどう思ってるか分からないけど?・・私もね、同じ年の頃に母と離れて暮らさなきゃならなくなったの。その後は年に2、3回しか両親には会えなかった。いつも側にいてくれる侍女や親友はいたし、学校にも行ってたけどやっぱり少し寂しかった。だから寂しくなって帰りたくなったら帰らせてくれる人がいる。っていう彼女の状況を奪えなかったの。『優秀な王妃』失格ね。」
「そんなことありません。」
「お優しくて、すてきです!」
優しい。か。
「だから!王妃が仕事に私情を挟んで判断が甘くなったなんて恥ずかしいから誰にも言わないで頂戴よ。今回の決算を認めるつもりはないんだから。レイアの超過分は王様のお財布からださせるわよっ!」
「はい!」
「さっ、忙しくなるわね、なんとか王様にお財布開かせてなくちゃ。・・それに、王命だから側室も減らさなくちゃ行けないし。あなた達にも沢山『あなた達にしかできない仕事』があるからね。私にかまってる場合じゃなくなるわよ〜。」
「え?」
「『私たちにしかできない仕事』ですか?」
「そんなことあるかしら?」
「もちろん。減らす側室を選ばなきゃいけないじゃない。そのためのとっても重要な仕事よ。頼りにしてるからね。」
よっぽど心当たりが無いらしく、顔を見合わせている2人の前に立ちパンッ!と一回手を叩く。
「それではお仕事の内容を発表します。」
「はい。」
いい顔してるじゃない?2人とも。
「・・『THE後宮内の側室のいい噂も悪い噂も微妙な噂も恥ずかしい噂も追いかけて出た真実っぽいやつもみーんな全部収穫して、しつくして報告しよう大作戦!』を決行していただきます!」
フフーン、どうよこれ!?・・やっぱり名前微妙?




