季節の変わり目のうた
「俳人・歌人になろう!2023」にチャレンジした自由律の俳句集です
本人的には俳句のつもりです。
種田山頭火、寺山修司、谷川俊太郎、石川啄木、河東碧梧桐のような詩人が好きです。
本人的には俳句のつもりです。
種田山頭火、寺山修司、谷川俊太郎、石川啄木、河東碧梧桐のような詩人が好きです。
人を傷つけるしかない 太くて曲がった釘
2023/11/28 18:31
(改)
逃げるように帰る わたしは嫌われ者
2023/11/28 19:07
(改)
もっと平気な顔で 他人を傷つけられるように なりたい
2023/11/28 19:12
(改)
どこまでもどこまでも 黒い電車
2023/11/28 19:13
(改)
わたしさえいなければ みんなうまくいく
2023/11/28 20:05
何の価値もない この身体から 生み出されるもの
2023/11/28 20:06
この先に何もないので 前を向くのがつらい
2023/11/28 20:07
可能性を探し尽くして 日暮れ
2023/11/28 20:11
死んでしまった 猫を抱いて 長い時間
2023/11/28 20:12
千年前からある寺 千年後のわたしたち
2023/11/28 20:15
醜くて 高くて苔むした 私の壁
2023/11/28 20:16
神さま 人間に向いてないのわかった 次は虫で頼む
2023/11/28 20:17
一人 肉を焼いて 祝う
2023/11/28 20:20
何もやることがないまま また寒くなる
2023/11/28 20:25
やっぱりバカに 見えるんだろな バカだしな
2023/11/28 20:26
もう誰も 私と手をつながない
2023/11/28 20:34
うどんを啜りながら テレビの中の戦争
2023/11/28 20:35
幹を太くするため 働いた秋の 落ち葉である
2023/11/28 20:36
何度傷つけられても 同じように痛む
2023/11/28 20:37
飲めないほど熱い茶を 差し出した
2023/11/28 20:38
届くと思えないけど 暗い海に 石を投げた
2023/11/28 20:42
いくら頑張っても 真夜中 コンビニの虫
2023/11/28 20:46
忍耐の水槽に 水のガバガバと 注がれる
2023/11/28 20:48
助けたつもりが 唾を吐かれる
2023/11/28 20:49
美味しい?と聞いた その自信たっぷりな 笑顔を
2023/11/28 20:58
永遠に 打ち寄せる波を 数えるような仕事
2023/11/28 21:00
どいつもこいつも 暗い海だ
2023/11/28 21:01
深夜に 多摩川を渡る 満員電車
2023/11/28 21:02
一葉の写真も 残されてない 古びたアルバム
2023/11/28 21:07
浜辺の朽ちた車 車内に草の萌ゆ
2023/11/28 21:08
時の止まった 家で暮らす 父母よ
2023/11/28 21:14
金を払えば 幸せになれたらいいのに
2023/11/28 21:15
目にうつるもの 全てが悲しくなって 冬
2023/11/28 21:16
曲がり角を 曲がる楽しさを 思い出す
2023/11/28 21:17
話す相手もない者たちが 集められてビデオを観る
2023/11/28 21:21
イルミネーションが 丸めた背中に 突き刺さる
2023/11/28 21:22
己の性欲の 耐え難い 醜さ
2023/11/28 21:25
なにもかも なくなっている 残すものはなし
2023/11/28 21:26
駅から家まで 一人きりの道
2023/11/28 21:27
夜更けに 誰にも知られない 船が出ていく
2023/11/28 21:29
アスファルトで塗り固められ 枝を伐り取られた 街路樹が並んでいる
2023/11/28 21:31
私が どんな気分であっても 常に美しい夕陽
2023/11/28 21:32
嫌われる喜びがある もう近寄ってこない
2023/11/28 21:33
いつまでも 若い心は 弱いまま
2023/11/28 21:34
振り回した棒 はじけた蛍光灯の音 軽く大きく
2023/11/28 21:36
嫌われないよう 懸命に歯を磨く
2023/11/30 19:57
心の棚は もういっぱいで 捨てるしかないのだけど
2023/11/30 19:59
昨日まで 買えた弁当は もう買えない
2023/11/30 20:01
遅くまで頑張って 空振り ばかりである
2023/11/30 20:02
破れた パイプ椅子で 順を待つ
2023/11/30 20:03
忘れたい はずの夜を 何度も何度も訪れる
2023/11/30 20:05
待っているだけの夜だ 誰も来ないと良い
2023/11/30 20:07
謝ったけど 許してはくれなさそう 返事を待つ
2023/11/30 20:09
売れ残る商品たち 私も欲しくない
2023/11/30 20:12
頬杖し ため息をつく横顔の なお愛しき
2023/11/30 20:14
想像のミサイルで ビルをへし折る
2023/11/30 20:15
未来を数える 豊かな人たち
2023/11/30 20:18
死体の折り重なった 夜明けの駅
2023/11/30 20:19
一人ではできない仕事 一人である
2023/11/30 20:21
腐っていて 食べられないことにも 気づかないのだ
2023/11/30 20:27
時代遅れの服を着て 脱いで また着る
2023/11/30 20:29
俳句の余り
2023/12/09 07:45
(改)