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面倒くさがり屋の彼は、私の事を本当はどう想っているの?

作者: 七瀬







私の彼は物凄く面倒くさがり屋だ。

私が彼に、“私の事をどう想ってるの?”と訊くと?

【すー】【えぇ!?【すー】【だから、“すー”って何?】

【そういう事だよ】

【はぁ!?】




・・・最後まで言ってくれない!

“すー”は、彼にとって私の事が好きだと言いたいらしい。

なんでも省略しないでよ!

意味が分かんないじゃない!




彼の面倒くさがりはこれだけではない!

晩ごはんを一緒に食べる時も、せっかく時間をかけて彼の為に

ご飯を作ったというのに......。

なんでもお茶で流す男。

噛むのが面倒くさいらしく、全部口に入れてお茶で流し込むらしい。

そんなの美味しい訳ないじゃないと私が彼に言うと、、、?

【味なんてどうでもいいんだよ! 胃に入れば何でも一緒だろう。】

・・・また、意味不明な事を言っている彼。




まだまだ彼の面倒くさがり屋はたくさんある。

休みの日ぐらい二人で何処かへ行きたいと私が彼に言うと、、、?

部屋の中にテントを作って、私にサンドイッチを作らせピクニック気分

を味わえばいいじゃないかと言い出した。

私は彼に、【こんなのピクニックじゃないわ!】と言うと?

【目を瞑ってごらん! ほら、楽しいでしょ】だって!



面倒くさがり屋もここまでくると? もう病気だなと思った。

私は彼に何も期待しないようにしている。

必ずと言っていいほど、彼は私の期待を簡単に裏切る男だから!

彼になんか期待しないわ!

どうせ、私の思った通りには上手くいかないんだから。

この“究極の面倒くさがり屋めッ!”











 *








・・・でも? 彼がひとつだけ私の期待以上の事をしたわ。

彼と付き合って初めて事。

それは、私との【結婚】

彼は一張羅んのスーツを着て、私の両親に会いに行ってくれた。

堂々と私のお父さんに面と向かってこう言ってくれたわ。

【娘さんを僕にください!】

お父さんは少しためらったけど、その後【分かった、娘を頼む!】と

言ってくれたの。

お母さんは私がそれを見て泣いてしまったから一緒にもらい泣きしてた。

結婚式も彼がコツコツ貯金していたお金で結婚式を挙げたの。

私は一銭も出してないわ。

彼はやる時はやる男なんだとあの時初めて知ったの。

彼を完全に見直しちゃった私。

元々彼にベタぼれな私は更に彼の事を好きになってしまったわ。









ただ結婚後は、いつもの彼に戻ってしまった。

相変わらず、私に対しての愛の言葉は【すー】で終わらすし。

ご飯を作ってもお茶で全部流し込むし。

お風呂も面倒くさいという理由で、3日は平気で入らない。

臭くなったら入ればいいと言い出す始末。





だけど私はそんな彼が好きなのだろう。

未だに付き合ってから彼の事を本気で嫌いになった事はない!

面倒くさいがり屋の彼を私は愛している。

【夫婦】になると? それが余計に愛おしいと想えるようになった。

“好きは武器なるんだと気づく。”

このまま一生、彼は面倒くさいがり屋でいいから、私を愛して!

そうすれば、私は彼の傍にずっと居たいと想えるから。




最後までお読みいただきありがとうございます。

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