信じる?
学校へ着くと私は秀の後を付いて行き、秀の真似をしながら上履きに履き替える。たまたま秀と同じクラスで助かった。
秀「亜子、昨日のテストどうだった?平均点以下は今日居残りだぜ!」
秀「、、、あこ!聞いてる?」
亜子「ビクッ!な、何?なんて言った?」
私は初めて見る学校の空間に完全に呑まれていた。
秀「はぁ~一体どうしたん?おかしいぞ!今日」
私は何してるんだろう。別に無理して学校なんか来なくてもいいし、第一訳がわからない、、、逃げちゃおう!
私はくるりと秀に背を向ける。
一人の女子と目が合う。
淳子「亜子おはよう!どこ行くの?トイレ?」
そう声を掛けて来たのは身長150くらい、幼さが残り、かわいい感じの女の子、、、勿論、初めて
見る子だ。
秀「淳子おはよう!今日の亜子おかしいんだ。まるで記憶が無くなったみたいでさ!わざとにしては意味がないよな。」
淳子「え?本当に?亜子記憶が無くなったの?」
、、、どうしょう、、、記憶が無いのは本当だし、ここは正直に話してみるか。
亜子「、、、実は、、、」
信じて貰える訳ない、、、私が逆の立場だったら誰がこんな話を信じるものか!キチガイ扱いされて終わりだ。
秀「、、、大変だな。まずは今の生活を安定させよう。、、、俺が色々教えてやるよ!」
亜子「、、、?信じてくれるの?」
淳子「当たり前でしょう!私達親友だよ!少しづつ思い出して行こう!あと、この事は3人の秘密にしょう!あんまり広がると面倒な事になる!」
秀「その通りだ!亜子!何でも俺たちに聞いてくれ!俺たちは、亜子の味方だ!」
亜子「、、、う、うん。ありがとう。」
この子達、本気で言ってるの?こんな眉唾な話を本気で信じてるの?
とんでもないバカか、、、
、、、とんでもなく良い子。
無人島でとりあえず水を確保した気分だ。
チャイムが鳴り初めての授業が始まる。