駅まで。
とりあえず私は制服に着替えてみた。
「懐かしい、、、でも恥ずかしいかも。」
姿見に写る自分?を見て、そんな事を考えていると玄関が勢いよく開くと誰かが私の部屋に入ってきた。
男の子「おい!まだ支度してないのかよ!急がなきゃまた、遅刻だぞ!」
短髪でスラッとした、如何にもスポーツやってます男の子が立っていた。
亜子「、、、あ、あの、どなたですか?」
男の子「、、、!なるほど、今日は記憶障害ですか?
毎日毎日寝坊の理由考えるの大変だろ!そんな暇あるなら10分早く起きろ。」
男の子は私の手を掴むと私の鞄を持ち玄関まで引っ張って行く。
私は少しドキッとした。、、、なんか久しぶりの感覚。
男の子は外に出ると腕時計を見て私の方を見た。
男の子「10分だ!駅まで10分で行くぞ!」
男の子は私の鞄と自分の鞄を持ち走り出した。
亜子「、?え、あ、ちょっと!走るの?」
男の子「?いつも通りだ。昨日は9分だったけど今日は9分切るぞ!」
男の子はそう言うといきなり走り出した。
亜子「ち、ちょっと!待ってよ!」
走るなんて無理だ。病気もあるし、走れないよ。
私は無理を承知で男の子の後ろに走って着いて行く。
、、、体が軽い。全然走れる。自分の体ではないみたい。まだ少し肌寒い3月の朝。駅までダッシュで走る男女の学生。
周りからはどの様に映るんだろ。
私?は普段、スポーツをやっているのだろう。体が走る事に抵抗を感じていない。
むしろ気持ちが良い。
暫く走ると駅に着いた。
男の子「ハァハァ。やったぞ8分30秒!記録更新だ!」
男の子は肩で息をしながら私に笑顔で話しかけてきた。
亜子「ハァハァ。貴方名前は?」
男の子「ハァハァ、まだそれ続けるの?、、、良いよ。僕の名前は北川秀。亜子と同じ学校の同級生、家が近くて保育園の時から一緒に登校している。まぁ、幼なじみってやつだ。」
亜子「、、、私は誰?」
秀「、、、ねぇ。これって面白い?記憶喪失ごっこ。」
亜子「いいから!教えて。」
秀は頭をボリボリ掻くと私の手を掴みニコリとした。
秀「わかった!亜子がそうしたいなら今日は記憶喪失ごっこ付き合うよ!」
朝から私の頭はパニック状態だ。ただ、この北川秀がキーマンである事は間違いない。
本当に私、どうなってしまったの。