部活と生徒会
授業が終わり放課後になった。
クラスメイトたちが家路についていく。
と言っても、帰る家はこれまでの自分の家ではない。
学校の敷地内にある寮。
これから3年間はその寮にある自分の部屋で生活することになる。
入学する前から分かっていたことだが、これから一人暮らしが始まる。
オレは少しだけ気分が良いのを感じていた。
隣の席で帰る支度をしている白銀に声をかける。
「白銀。よかったら寮に帰る前に一緒に部活を見て回らないか?二人で見て回り、お互いの感想や意見を言い合えば見識を広げられると思うんだ。一人で見て回るより有意義な時間の使い方ができるはずだ」
「いいよ。私も一度部活を見たいと思ってたから」
オレと白銀は部活動見学へと向かった。
部活見学も終盤に差し掛かり、オレと白銀は体育館にやってきた。
「特に珍しいものは無かったな」
サッカー部や陸上部やバスケ部など、どこの学校にもあるような部活がたくさんあった。
変わった学校だからといって変わった部活があるというわけでは無かった。
面白そうな部活があったら入ってもいいか、と思っていたが、オレの期待に添えるような部活はなかった。
「あれ?あの人たちは確か生徒会の人たちだよね?」
体育館の壇上には生徒会役員が集まっていた。
なにやら新入生たちと会話している。
生徒会に興味がある新入生に生徒会の説明をしている感じだ。
「ねえ、そこの新入生のお二人さん」
突然女子バスケ部の上級生に声をかけられる。
「バスケに興味ない?よかったら体験していかない?」
バスケ部の勧誘のようだ。
「オレは興味ないですね。白銀は?」
「せっかくだからしてみようかな」
「ほんと⁉︎やったぁ‼︎ほら、こっちだよ‼︎」
上級生に連れられ練習に混ざって行く白銀。
しばらくその光景を眺めていたが、長引きそうだったのでその場を退散する。
見ているだけは暇すぎる。
オレは壇上のそばにやってきた。
「生徒会はこの学校の行事を運営したり、企画したりします。また、学校の運営にも少しですが参加することもできます」
「どんな行事があるんですか?天童副会長」
「一般に体育祭や文化祭、修学旅行なんかもありますよ」
新入生が質問して、副会長と思しき人物が答えている。
そこに生徒会長が現れる。
「天童。新入生の相手は俺がしよう。お前は少し休め」
「分かりました。少し休みます」
新入生の相手は生徒会長に代わり、副会長はその場を離れて体育館の壁に背を預ける。
オレはそんな副会長に近づいた。
そして声をかける。
「ご無沙汰しております」
副会長は眉をひそめ、怪訝な表情でオレを見つめる。
「新入生だな?悪いがお前の冗談に付き合うほど暇ではない。お前のことなど知らない」
素っ気ない反応だった。
どうやら挨拶を間違えてしまったようだ。
「失礼しました。初めまして。オレは九条といいます。副会長がおっしゃったとおり新入生です」
「お前も生徒会に興味があるのか?俺は今休憩中だ。質問があるなら会長に訊いてこい」
腕を組み目を閉じ身体を休める副会長。
「オレは別に生徒会に興味があるわけではありません」
「なら何だ」
「天童副会長に用事があっただけです」
副会長が腕を組んだまま目を開く。
「何だ。用事があるならさっさと済ませろ」
「いえ。用事は終わりました」
「なに?」
意味がわからないといった表情をする副会長。
特に何もしていないのに用事は終わったと言い出すんだから当然の反応か。
オレの要件とは天童副会長と会話をすること。
その目的も達成できたためもうここにいる理由はない。
「どういう意味だ?」
「それではオレはこれで失礼します」
意味が分からず疑問を浮かべている副会長などお構いなしにオレはその場を去っていく。
副会長との会話を終えたオレは、バスケを終えて壁で休んでいる白銀の元へ近づく。
「バスケ終わったか?」
「まあね。バスケ部に入らないかと誘われたけど断ったよ。九条くんはもういいの?生徒会の人と喋ってたみたいだけど」
「もう済んだ。そろそろ帰ろう」
「部活も全部見終わったし。それじゃあまた明日」
オレたちは体育館で別れ、それぞれ家路についた。
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