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とある帝国の記録長官の話  作者: 某帝國國記録長官
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宵人

カッ…カッ…カッ…

廊下の向こうから長身で若年の男が歩いて来る…

「そこで止まれ、所属は?」

「…帝国記録省長官…宵人だ…」

「記録長官が何の用だ?ここは陸軍省の議会だが?」

「記録しに来たんだが…」

「だが、書記は呼ばれていないぞ…」

その時、長官は軍刀を抜いた

「…この帝国を牛耳っているのは陸軍だ…その頂点に立つ元帥を殺してしまえば変えられるだろ…」

そう言い議会に入って行った…

後に、「革命」と呼ばれることになる…だがそれは遠い未来の話…

~一章~

「ここが執務室か…」

「はい、長官殿には連絡してありますから」

「案内ありがとう」

「では、私はコレで…」

「うむ…下がって結構」

ドアをノックする…

「長官殿?入りますよ?」

「あぁ、」

「失礼しま…」

「?」

「え?…何ですか?この部屋…本当に執務室なんですか?」

「失礼だな…執務室兼私の自室だ」

「いや…汚い」

「…なぁ…君…失礼じゃないか?」

「あっスミマセン…資料が届いたのでお持ちしました…」

「うむ…ご苦労」

「じゃあ…私はコレで…」

「あっ…待ってくれ…」

「なんです?」

「君のしっかり物を言うところが気に入った、正式にではないが君は今日から秘書だ」

「あっありがとうございます…」

「じゃあ…下がっていいぞ」

「失礼しました…」


「ふぅ…帰ったか…ったく汚いとは何事だ…」

そこら中に紙が落ちており、机の上は剃刀や薬の瓶でいっぱい

「でもなぁ…汚いのは事実だしなぁ…まぁ仕事ちゃんとやってるしいいか…」

この男、帝国記録長官宵人(よいと)といい、記録長官をしながらも帝国の首脳部に入り込んでいるというやつだ。

自殺癖を持ち、自傷癖も持っているというまさに人間失格している男だが、実は帝国の建国に協力した張本人である。

「…外の空気を吸って来るか…」

ここでの外とは執務室の外(総督府)のことである

「長官殿、おはようございます!」

「あぁ…おはよう…」

(腹が減った…朝食を食べよう…)

食堂は向かう

「おはようございます…まだご飯食べられますか?」

「おはよう!…って出たな亡霊」

「まったく…秘書の時とは違うんですから…」

「ははは!で、飯を食いに来たのかい?長官」

「そうです…まともなものが食べたいです…お腹空いた…」

「準備してやるから待ってな!…というか何日ぶりだい?飯食うの?」

「三日…だったはずです…」

「長官本当に人間かい?三日間何も食ってないのか?」

「いえ、毎食握り飯食べてましたけど?」

「大きさは?」

「握り拳ぐらい」

「はぁ…なんで長官が生きてられるのか不思議に思うよ…」

「?…ご飯はいつもので」

「了解」

数分後…

「お待たせ…残ったものをおかずとしてのせたから微妙な見た目だが、味は保証するよ!」

「頂きます…」

また数分後…

「ごちそうさまでした…美味しかったです」

「よかったよ…また食べにきなよ?」

「来れたら来ますよ…」

食堂を後にする長官…

「記録長官殿ー?どこですかー?」

遠くから声が聞こえる…

「長官?あっ居た…」

「おはよう」

「おはようございます!」

「どうした?」

「今日は帝国首脳会議ですよ?」

「…私は欠席で…」

「総統に殺されますよ?」

「いつからだっけ…」

「マルキュウマルマルからです」

「…今って五十五分だよね?」

「はい」

「無理じゃない?」

「行って下さい」

「はい…なんか他に伝言は?」

「出席しろ。とそれだけです」

「資料とかはいらないの?」

「はい」

「んじゃ行って来るよ…」

「道分かりますよね?」

「流石にな…コレで忘れてたら洒落にならん」

「いってらっしゃい」

「はーい…」

カッカッカッ…(小走り)


~次回~

帝国首脳部の議会に出席しないといけなくなった長官。

次回は帝国がどうなってるか分かりやすく解説されるぞ!

次回、「二章 帝国首脳部」



初投稿です、これからよろしくお願いします

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