魔王城から始まる物語。
こんばんは!コンニャクに連れ去られた魔王だぞ。今おれは、魔王城の宝物庫にいる。一刻も早くここから抜け出したいが、鍵がかかっているようで、中から開けることができない。
「あのコンニャク見覚えがあるな。しかも、ただのコンニャクじゃないはずだ。思い出せ…」
おれを宝物庫に連れてきたコンニャクは、宝物庫の中で、封印されていた代物。総称は魔道具おでん。コンニャクはネタ装備として、プレイヤーたちに愛されている代物で、ただの曲がる鈍器だ。元祖魔王様に装備すると、終始不機嫌ボイスになる裏使用がある。
「………コンニャクのネタ効果は、装備者に似た見た目の存在を平行世界から呼び出せるかも♪だったな」
と・い・う・こ・と・はっ!!おれは、かも♪というふざけた設定で、呼び出されたってことだぁああああ!
「それに、見た目が似ている存在となると、元祖魔王しかありえん。ファンタジー時空の元祖さまが、コメディ時空のおれを許すのか?…否!それはない!!」
コンニャクの効果で、この世界の元祖さまは、終始不機嫌なのだ。元祖と違い2Pカラーのおれだが、姿形は一緒なのだ。元祖さま、不機嫌通り越すだろうな。ためしたくないよ。
「今まで試してこなかったが、今日のおれは一味違う!転移を実行するぞっ!!」
そう、おれは今まで、転移をやったことがないのだ。元祖さまは結構やってたようだが、前世の意識があるおれは、転移?なにそれ怖い安全なの?だったのだ。コメディ時空じゃないけど、おれはやってやる。
「ランダム転移!!」




