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魔王さま〇〇END  作者: 天墨 咲久楽
ローズクォーツ
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ローズサタン

 皆さまごきげんよう。私はローズクォーツ、数年前までメイド長をしていた者です。私は主のいない魔王城を日夜管理していました。なぜ主がいなかったのか、それは先代魔王が行方不明になってしまったからです。


 魔界を統治する存在。そんな魔王がいなくなった魔界は荒れました。新たな魔王を決めようと、見境のない戦闘が始まってしまったのです。


 そんな中で現れた当時のメルトグラム(お兄様)は、この荒れた状態を治そうと動いてくれました。しかし、私の力が思わぬ方向で動いてしまい。彼は彼自身が魔王になるのではなく、私が魔王になるように動き初めてしまったのです。


 メイド長であった頃の私は、父グレアザインから内在世界へと追放されたことを気に病んでおり。私が魔王になれば、父に認められ外来世界へ帰れると信じていました。


 それに、内在世界と外来世界は敵対関係。メルトグラム(お兄様)が私に恋心を抱いた状態は、私にとって都合の良い状況でした。そこで私は、メルトグラム(お兄様)を完全に魅了するため、今まで避けてきた魅了の力の質をあげていきます。


 こうして日々を過ごして行くうちに、魅了の力のおかげとはいえ。私によくしてくれる当時のメルトグラム(お兄様)に、少なくない愛着がわきました。


―――――――――――――――――――――――


 何の気持ちも持ちえなかったメルトグラム。そんな彼を弟のように思うようになり、私は魅了の力を解きました。人型として生まれてまもない弟を、長いことつき合わせてしまいましたから。


 魔界の統一まで、もうひと押し。父グレアザインすらも倒した弟の力、そんな力はもういりません。あとは私が悪魔たちを説得するだけなのです。こうして私は、弟にかかった魅了の力を解いてしまいました。


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