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いろんな魔王がいるんだ。
こんにちは。認知度が低すぎて逆に助かっている魔王です。おかげで首に賞金がかかることもない。
今おれは、冒険者ギルドで勇者と待ち合わせ中。
暇なのでほかの魔王の呼び方をいうぞ。この世界、魔王の呼び方は大抵〇〇魔王と決まっていて、 魔王は〇〇魔王全体の総称のようなものだ。
おお、 勇者が遅れてやってきたぞ。
「またせたね魔王。何か飲みものをおごるよ」
「おれが早すぎたんだ。勇者は気にしなくていい」
どこの依頼にするか勇者が聞いてくる。おれは勇者のおすすめが良いといった。勇者は嬉しそうに受け付けにいって、写真を持って帰ってきた。
「銃魔王の警護があったんだ。これはすごいよ。獣魔王と重魔王の警護はたまにあるけど、銃魔王が表だって警護を頼んだことは一度もないんだ」
いろんな〇〇魔王が数多くいるので、読み方だけだとわからない時もある。そんな時に役立つのが写真だが、おれは勇者のアホ毛が気になって写真を見逃した。
魔王さま〇〇END!