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魔王さま「近づけるなよ。うわァ!ガタっていった」
こんにちは。おれは今、髑髏の絵が描かれた武器屋の前です。本を読みながら待機しています。おっと、料理長が出てきたぞ。
「魔王さま待ったか?見てくれよ。この大鎌 無料でくれたんだ。曰く付きなんだってさ」
料理長なら言うと思った。刃は布で包まれているが、負の気配が半端じゃない。カタカタと先ほどから音を出している。音がうるさいから近づけないで。
「勇者を殺した罪人の大鎌だって。すごいよな。魔王さまの近くなら、勇者がくるかもな」
真剣に本物なのか。勇者がくるかものあたりで、ピタリと揺れが収まった。やだその大鎌!こわっ。
魔王さまビビるEND
夜の宿
ガタッ、カタカタカタ(大鎌の音)
魔王さま「眠れないぞ」
料理長「zzzz」