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異世界で無人島ってひどくない?  作者: IRUCA
1章.無人島
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3.魔法とミミズ?

IRUCAです!

主人公がやっとお話をします!

『《炎魔法:着火(チャッカマン)》を習得しました。』


「え?」


今なんか言った?

頭の中で知らない人の声が聞こえたみたいなんだけど、いきなり何もない無人島につれてこられて、どうかしちゃったのか?

とりあえずよく聞こえなかったから、誰だか知らないけどもう一回言ってほしいな。


『再度読み上げます。《炎魔法:点火》を習得しました。』


うおー、マジでか。

しゃべったよ…。

どうなってるんだよこれ、魔法とか意味わかんないこと言ってるし。もしかして、俺ここに来る前に魔改造されちゃったの??

うん、とりあえず、この誰かさんと話してみよう!


「こんにちは」


・・・

返事なし!!


まじか…

もしかしたら声に出したらだめとかかもしれない。

頭の中で言ってみる。


(こんにちは)


『何か御用でしょうか。』


返事がきた。どうやら声に出したらだめなようだ。


(なぜ声に出したら返事してくれない?)


『発声器官を通した言語は、対人コミュニケーションと判断しております。』


どうやら、声を出してしまうと、誰かと話している判定になるようだ。まるで機械みたいだな。なら、何で今まで、反応してくれなかったのだろうか。


(なぜ今まで反応しなかった?)


『孝様が、明確に私に対して思念を抱かなかったためです。』


それもそうか。だれも独り言に反応はしないだろう。ましてや機械ならなおさらだ。


(お前は機械なのか?)


『いいえ。』


マジか。判断とか言っていたから機械だと思っていた。


(お前は誰だ?)


『私は、サポートシステムです。』


何だ、それは。聞いたことがないぞ?システムなのに機械ではないのか。

まあそこらへんは今はいいや、暇なときに聞くとして、本題に入ろう。


(お前たちの目的は何だ)


『私の目的は、あなたが生きていく上でのサポートを行うことです。』


うん。サポートシステムだからな。聞きたいのはそういうことではない。


(違う。俺をこんなところに連れてきた目的はなんだ。それとここはどこだ。)


『……申し訳ありません。存じ上げません。私が起動したときにはあなたはすでにこの場所にいました。この場所は、地図に載らない無人島です。そのため、名前は存在しません。しいて名づけるとしたら幻の島(イルミナ)でしょうか。』


はー。こいつが何なのか考えるだけでも頭がおかしくなりそうなのに、目的もわからないとなるとめんどくさいな。起動とかさっき機械じゃないとか言ってたのにな…

場所も不明とか、ここからどうやって帰ればいいんだろうか。

もう一つ気になることがあるから聞いてみよう。


(さっき魔法とか言ってたな。あれはなんなんだ?)


『魔法とは空気中の魔力に働きかけて、様々な現象を起こさせる行為です。MPを使用することで、空気中に思念波として魔力に干渉することができます。』


本当に魔法か。まって、ここ地球だよな。…地球の知らないところでこんなこと開発されてたの?俺その被検体?しかもMPって、完全にゲームじゃん…


(……ここは地球だよな…?)


まさかとは思うし、信じたくはないが、魔法があるのだから、その可能性もないわけじゃないよな。


『……申し訳ありません。私の認知内に地球(ちきゅう)という言葉は存在いたしません。似た言葉として、地球(アースガル)が存在しますがこれは架空惑星を表します。』


うそ…だろ?

俺はその場に崩れる。

被検体ならまだしも、ここが地球ではないとなると、もうどうしようもない。

地球さん架空惑星とか言われちゃってるし…。

そうなると、まず俺はどうやってここに来たのだろうか。

考えられる可能性は3つ。


1つ目は、実はここは地球で、何者かが別の世界に来た人がどのような行動をとるか観察している。

2つ目は、物好きの宇宙人にとらえられて、改造されて他の惑星に運ばれた。

3つ目は、何らかの原因で地球の俺は死に、神にあったかどうかはわからないが、転移をした。


うむ。1つ目はあり得たとしても、2,3つ目はないな。転移とかアニメや漫画の世界じゃあるまいし。

とりあえず地球だと仮定して帰る方法でも探してみるか。


(そういえば魔法は俺でもつかえるのか?)


ここがどんなとこであれ、たとえ違う世界であっても魔法を使えるのであればぜひ使ってみたいものだ。これは、ゲーム好きにとっては当然のことだろう。


『はい。使用できます。対象を頭のなかで明示して、魔法名を意識してください。そうすることによって、魔法は自動で発動します。』


ほんとうにゲームみたいだな。

火を起こすための薪をとってくる。

薪に火をつけることをイメージして、魔法名を意識する。

(《着火》)

何も起きない。


(おい、なにも起きないじゃないか。)


『…そんなはずは…。思念波を計測します、もう一度行ってください。』


(《着火》)

やはりなにも起きない。


(どういうことだ?)


『計測の結果、思念波の送信は問題がありません。原因として、思念波の適応がされていない可能性が考えられます。』


思念波の適応?なんのことだ?


(詳しく説明してくれないか。)


『はい、魔法の発動には、先ほど説明した通り思念波で空気中の魔力に干渉することで発動させますが、これには、思念波を魔力が受信しなければなりません。しかし、孝様の思念波は空気中の魔力の受信形態と適合していない。つまり、魔法を発動させることができない状態です。』


つまりは違う文字コードで文章を開こうとしているようなものだろうか。

にしても、魔法っていう割にはすごく機械的な動きをするんだな。


(どうすれば魔法を使えるようになる。)


魔法が使えないと、目の前の(ミミズ)が食えない。

それは非常に困ることだ。


『思念波を受信可能な形態に変換します。ただし、ごく少量のMP量の魔法しか使用できません。』


(そ、そうか…、とりあえず一度頼む)

『承知いたしました。』


(《着火》)


ブォウ


少し離れた、薪…の種火用に準備した葉っぱに火が付いた。

そりゃいきなり薪に火が付くわけないか。

すぐに火は薪に燃え移り、安定した炎を上げる。

魔法ってすごいな。


見惚れている場合ではない。腹の虫がそろそろ暴れだしそうだ。

さっき捕まえた謎生物に枝を貫通させて、よくある焼き魚みたいな感じで火を通す。

見た目は完全にミミズだから、正直絵面はかなり悪い。


表面が焦げ始め、少し身を裂くといい感じに火が通っていたので火から外す。

水分がだいぶなくなり、見た目はどちらかというとミミズではなく、アナゴのような感じだ。

覚悟をして、一口食べる。

本当はパッチテストとかやった方がよかったと思ったのは飲み込んだあとだった。



「うまい!?」


かなり想定外の味だ。

もちろん良い意味で。

白身魚のようなたんぱくな味わいでありながら、肉のように弾力がある。海水の塩味が良い味付けになっている。これは病みつきになりそうだ。


50㎝くらいはあったはずだが、気が付くと食べ終わっていた。

見た目はやばいが、これだったら、まだやっていけそうな気がする。


もう完全に日は沈み、辺りを焚火だけが照らしている。

どうやらこの島には動物がいないみたいだから、安心して眠ることができるだろう。

そこら辺の葉っぱを拾い集め、簡単な拠点を作る。


明日からは本格的に拠点を作らないといけない。

それとサポートシステムに色々と聞くべきだろう。

まずは無事に朝を迎えられればいいんだが。

拝読感謝です!!

誤字脱字あったらすみません!

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