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第二十章

第二十章 「儀式」


「まだ中にフェニックスが…」

動物たちはどよめき、慌てふためいた。

「…スカイ?何があったの?」

一部始終を見ていないサクラは僕に問いかけた。

「サクラ…、フェニックスが…」

そう言いかけて止めた。

違う。

フェニックスは不死鳥なんだ。

フェニックスはこの世界を守っていかなければならないんだ。

「…否、何でもない」

だからきっと大丈夫。

「僕は…、フェニックスを信じる」

そう呟いて崩れた遺跡を見つめた。

「よく分からないけど…、フェニックスが戦っているんだよね」

そう言ってサクラは立ち上がった。

「私も信じるよ。フェニックスのこと!」

そうだ。

フェニックスは今、戦っているんだ。

運命を変える為に。

今この場所に居る、この世界に生きる皆の為に。

その時、何処かでフェニックスの声がした。

〈今こそ運命の変わるとき!命のカケラが”命の魂”となる時!〉

一斉に動物たちが歓声を上げた。

辺りはいつの間にか動物たちで埋め尽くされていた。


遂に”儀式”が始まった。

〈”フェニアレイカ・ラグナージ”!〉

フェニックスはある呪文を唱えた。

「…この呪文…、何処かで…」

…そうだ、あの時の…!


―ここからワープします―

―ワープ?!―


あの時少女が唱えた呪文。

何を言っているのか分からなかったけど何か不思議な感じがした呪文。

あの呪文は儀式の時の呪文だったのだ。

「…やっと変わるんだ…。長い時間を超えて…、遠い世界を越えて…」


フェニックスは英雄になっていた。

〈英雄になるべき者はスカイさんなのに…〉

「僕は良いんだ。今この世界を守ることが出来るのは英雄の不死鳥フェニックス、君しか居ないのだから」

フェニックスは恥ずかしそうにはにかんで僕に羽根をくれた。

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