第十八章
第十八章 「明かされる真実」
「疲れたぁ…。ねぇ、まだ歩くの?」
サクラが膝を摩りながら問いかけた。
落下した時に打ったところがまだ痛むらしい。
「もう少しだよ、…多分」
「多分って…」
歯切れが良いとは言えない僕の応答に呆れるサクラ。
その間もフェニックスは一言も話さなかった。
進んだ先は行き止まりだった。
「行き止まり…、道間違えた?」
サクラが呆れて言った。
「そんな筈は…、ここまで一本道だった筈…」
僕たちが歩いてきた道に分かれ道はなかった。
だとしたらここにも何か手掛かりがあるかもしれない。
壁に手を置き調べてみる。
そして見つけた。
「…否、間違ってないよ。僕たちが進むべき道はこの先なんだ」
「えっ…?」
〈スカイさん…?〉
僕の発言に目を丸くするサクラとフェニックス。
「これだよ」
僕は壁を指差して言った。
その壁にはある文字が刻まれていた。
〈…これは…〉
フェニックスの表情が一瞬、変わった―ような気がした。
「…これ…、何処かで…」
サクラがそう言いかけると僕は言った。
「手紙だよ」
「勇敢なる天空の騎士と麗しの深海の巫女へ」
あの時送られてきた手紙の内容を確かめるように僕は言った。
「古の光放たれし時、黄金の羽根輝きし時、それは古の合図」
〈…それは…、一体…?〉
手紙の内容を全部聞き終えてフェニックスは問いかけた。
「僕の家に届いた手紙に書かれていたんです。そしてその手紙を解読した少女に連れられてここまで来たんです」
手紙の内容では古の戦士が僕たちの力を必要としていることくらいしか分からないけどもしかしたらフェニックスと何か繋がりがあるかもしれない。
そう思った僕はフェニックスに問いかけた。
「何か思い当たることはありませんか?」
〈…黄金の…羽根…〉
フェニックスがそう呟くとフェニックスの羽根が光り始めた。
それと同時に壁に刻まれた文字も光り始めた。
暫くして地響きをたてながら壁が動き出した。
やっぱり何か繋がりがあったんだ。
さっきまで行き止まりだった壁が開き新たな道が出来ていた。
この奥にはきっと秘密が隠されている。
そしてその秘密を解明するのは…。
「フェニックス!」
〈分かりました!僕に出来ることなら!〉
今はフェニックスの力が必要なんだ!