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第十二章

第十二章 「証」


「…うっ…!」

急に頭痛と眩暈が僕を襲った。

前よりも酷い頭痛に抵抗も空しくその場に倒れ込む。

そしてそのまま気を失ってしまった。


「…ここは…」

見覚えのある真っ白な世界。

―そうだ、あの時…、小さな鳥が居たあの場所…。

〈…ピー…〉

聞こえた…、あの声…。

でも何処に居るのだろう。

「…何処…?何処に居るの…?」

僕は辺りを見回した。

何もないこの場所を。

真っ白に染まっただけの世界とも呼べないこの場所を。

でも確かにここは”世界”なんだ。

生きる命が在る限りここは世界なんだ。


〈ピ…〉

やっと見つけた。

「…もう…、大丈夫だよ…」

更に痩せていた小さな鳥を僕は両手でしっかりと、でも優しく抱きしめた。

「僕がずっと傍に居るから…、だから…!」

視界がぼやけてくる。

「…ごめんね…、もう時間みたい…」

でも忘れない…。

君のこと忘れない…!


僕はもう一つ、大切なものを見つけた。

小さいけれど命は命。

懸命に生きる証。

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