つとむ
そんな祥子に、よく話しかけてくる男の子がいました。 名前はつとむ君です。
「さっちゃん、また顔が青いんだねぇ。目も腫れてるよ?大丈夫ぅ?」
つとむ君はとても優しく、次第に友達が減っていた祥子にとって唯一の話し相手でした。
ある日のお弁当の時間に、祥子が大好きなバナナを食べていると、つとむ君が寄ってきました。
「さっちゃん、今日もご飯バナナしか持ってきてないの?…ボクのお弁当あげる!」
こうして祥子の楽しみはつとむと一緒に食べるお弁当の時間だけになってきました。
はい、どうかしましたか……?
…さっちゃんはバナナが嫌いなはずだ?
ハハハ、あなたの言うとおりでございますよ。
確かに、さっちゃんの対処法はバナナです。
ところが、さっちゃんの歌の2番には…
♪さっちゃんはね バナナが大好き本当だよ
だけど ちっちゃいからバナナを半分しか食べられないの
可愛そうね さっちゃん
という歌詞になっているのです。
バナナを見ると、仲良しだったつとむ君のことを思い出してしまう……。 だから殺せない。
こうだとしたら、全てのつじつまがあうでしょう?
おっと肝心なとこらで止めてしまいましたね……。
どこかって?
とぼけていないで下さいね?
さっちゃんが死ぬところですよ…。