いいなぁ…。
彩音ちゃんは、『さっちゃん』の姿を目にして頭の中が真っ白になりかけました…。
「♪おかしいね、さっちゃん……。
…お姉ちゃんは…おかしいと思ぉう?」
『さっちゃん』は歌い終わると、ギラギラと光る目を近づけ問いかけました。
「………。」
当然、彩音ちゃんは返事をしません。 声が出ないからです。
「…なんでおかしいの? 足が…ないからぁ?
…お姉ちゃんには足があるんだねぇ。 いいなぁ…。 さっちゃんもほしいなぁ…。
…もらってもいい?」
(やだっ! あげないよ!!! ちょっと…何、それ…もしかして……)
そうです。 斧です。
『さっちゃん』は小さな体で大きな斧を持ち上げました。
そこにはすでに 真っ赤な液体がこべりついていました。
次の瞬間―――――… ザクッ
「お姉ちゃんありがとぉ♪」
こうして、朝になってお母さんが起こしに来ると、彩音ちゃんは何者かに足首を切り落とされて死んでいる。
…とういうのが、『さっちゃん』の代表的なお話のようですね……。
しかし、『さっちゃん』はどうして死んだのでしょうね?
気になりますでしょう?
しょうがないですね、では次回は『さっちゃん』の死因をお教えいたしましょうか…。
楽しみにしていて下さい。