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影姫の暴走奇譚  作者: 綴何
本編
26/71

第二十五章


「あぶない!」

 ショーンは男の腕を掴むと、そのまま投げ飛ばした。

「貴様」

 もう一人の男が三歩引くと、家来を呼んだ。投げ飛ばされた男の家来も現れ仇を討てという命令を受けて、数が一気に増えた。

 マリが逃げようとショーンに声をかけようとしたら、ショーンの目がすでに戦士の目になっていた。止めようがない・・。

「・・はは」

 いくらショーンが鍛えているといっても、丸腰でこのしかものこの数・・絶体絶命。

「襲えー」 

 ぴ、っしゃぁあああああああああん!

「うわぁあああああああ」

 雷が家来を一気に倒した。目をぱちくりさせているとフワッと目の前にウィルシアが現れた。

「あんれー?よってたかって女の子を苛めているのは誰かなー?」

「う、ウィルシア卿!?」

「ショーン、どうした。その服・・いい柄だなぁ」

「げげ!クレト魔将軍!?」

「女性を苛めるなんて最低だな」

「テルカ・ユサラ将軍!?」

 この国トップクラスが三人。しがない貴族二人が真っ青になるのも無理はない。ショーンは将軍を見るなり申し訳なさそうな顔をした。

「なんだ!騒がしい!」

 挙句、パトガー侯爵まで現れた。

「ねー自分の意思で消えるのと、消し炭にされるの・・どっちがいい?」

「「じ、自分で消えますー!!!」」

 二人は自分の従者を引き連れて逃げていった。パトガーはソレを見ると長くなった髭を撫でた。

「どういうことかね」

「何が?」

「とぼけないでくれたまえ、ウィルシア君、君の一族は偉大だが・・なぜ騒ぎを必ずおこすんだ」

「おこすんじゃない、向こうが来るのさ、争いの女神も俺の魅力にめろめろなんですよ」

「そりゃいいな」

 クレト将軍も笑った。笑い事ではないと侯爵は溜息をついた。

「さぁ、皆さんこのまま楽しんでいってください」

 曲がもう一度流れる。

「んじゃ申し訳ないけど帰るわ」

 あっさりウィルシアがいうと、分かっているとでもいいたげに片手を挙げ、去っていった。

「彼は母の子分なんだ、ララーちゃんはじゃじゃ馬だったから」

「へぇ・・」

 マリアンジェラの手をとると、そのまま外に出て行った。

「帰ろうかねー」

「あのさ、シア」

「ん?」

「ごめんね、私のせいで迷惑かけて」 

「いや?いつものことだから」

 ・・いつものことなの?


◇◇◇


「クレト将軍・・すみません」

「なぁに、元気があってよろしい!なぁテルカ」

「そうですね、このぐらいの気迫がなきゃ魔軍団に所属できませんね、あんたのせいで」

「なっはっは」

 将軍は、ショーンの頭を撫でると抱き上げた。

「お前はもっともっと、強くなる、いずれは俺よりも強くなれよ!」

「はいっ!!」

 変な絆だと思いつつテルカは自身を風と化させ消えた。


◇◇◇


 家に着くと、マリアンジェラは目を見開いた。

「・・マリか?」

「・・ステラ?」

 そこにいうのはなつかしのステラだった。

「っステラぁ!」

 抱き合う、懐かしい匂い・・手荷物一つできたらしい。

「どうしてココに?」

「王様怒らしちゃってさ・・追い出された」

「えー!?」

「えーコホン。もしもし?」

 シアはステラの顔を見た。

「一睡もしてませんって顔だね~どう?寄ってく?」

「・・いいのか?敵国から来たんだぞ」

「マリアンの友達だろ?なら問題ないっしょ」

「・・あんがと」

 ステラが仲間になった。


ステラさん長い(けっこう早い)時間をかけて、マリアンジェラと再開。

ステラのほうが警戒してるけど、ウィルシアくんはオープン★

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