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ありふれたひと時に、微笑みを  作者: 白熊 猫


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15/20

第15話 おうち映画館にはチュロス

ゆるやかでほっこりした日常系の話を書いてます。

1話あたり2~3分で読める短いショートショート形式で、基本的にどの話からでも楽しめるようにしていく予定です。

楽しんで読んでもらえると嬉しいです。

「ぽつぽつ……また雨だ。」

窓の外の雨音に合わせて、私はソファの上で手をぱたぱたさせた。

雨の日は外で遊べないから、つまんないー。

すると、葵お姉ちゃんがくすっと笑って言った。

「じゃあ、今日はおうち映画にしようか?」

「やったー!ずっとやりたかったの!」

「でも、その前に、映画を見ながら食べるおやつ――チュロスを作らなくちゃね。」

「チュロス!? やったー!」

思わず跳び上がり、手をぱちぱち叩いた。

「おまつりのやつ! あの長くて甘くてカリカリのやつだよね!?」

「そう、これから作るから、ちょっと待っててね。」

私は椅子に座り、わくわくしながら葵お姉ちゃんの手元をじっと見つめた。

フライパンに油を注ぐ音、じゅわっと立ち上る香ばしい香り。

「わぁ……おいしそう!」

葵お姉ちゃんが絞り袋で生地を細長く油に落とすと、ぷくっと膨らんで“じゅっ、じゅっ”といい音がする。

その瞬間、思わず声をあげてしまった。

「きゃー! 生きてるみたい!」

「少し待っててね。とっても熱いから。」

やがて、黄金色に輝くチュロスが油から上がり、葵お姉ちゃんがそっと取り出す。

私は手をこすり合わせ、目をきらきらさせながら見つめた。

砂糖とシナモンをまぶすと、甘い香りがふんわり漂ってきて、胸がきゅんとする。

「できたー!わーい!」

綺麗な形に、甘い香り……とっても美味しそう!

「映画を見ながら食べようね。」

リビングで私たちはテレビの前に座った。

今日の映画は、私の大好きな、たくさんの猫が出てくるかわいいアニメ映画だ。

映画が始まると、葵お姉ちゃんが大きな皿に盛ってくれたチュロスをちょっとずつ食べた。

口の中に広がる甘さと、カリッとした食感で、心がぱっと明るくなる。

「おいしー! カリカリだし、あまあま! もっと食べたーい!」

空お兄ちゃんもにこにこ笑いながら、私の隣でチュロスをほおばっていた。

映画もチュロスもなんて、ほんとうに幸せ!

「雨の日でも、楽しいね!」

私はチュロスを小さくかじりながらつぶやいた。

「うん、こうしておうちで楽しむのもいいよね。」

葵お姉ちゃんと空お兄ちゃんも笑顔でうなずいてくれた。

雨で外に出られなくても、家の中はまるで小さなお祭りみたいで、心がぽかぽか温かくなった。

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