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ありふれたひと時に、微笑みを  作者: 白熊 猫


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12/20

第12話 ポップポップコーン

ゆるやかでほっこりした日常系の話を書いてます。

1話あたり2~3分で読める短いショートショート形式で、基本的にどの話からでも楽しめるようにしていく予定です。

楽しんで読んでもらえると嬉しいです。

ぽつ、ぽつ、ぽつ。

窓の外では、静かに雨が降っていた。

せっかくお外で遊ぼうと思ったのに……。

私はソファに寝転がって、つまらなそうにため息をついた。

ガラス越しに見える外は雨粒でぼやけていて、外で遊べそうにない。

すると、キッチンから葵お姉ちゃんの明るい声がした。

「じゃあ、美羽ちゃん。おうちで楽しいおやつを作ってみる?」

「おやつ! なに作るの?」

「ふふっ、ポップコーンよ。」

「わー!映画館のやつ!好き!」

私はぱっと体を起こして、ソファから飛び降りると、キッチンへ駆けていった。

葵お姉ちゃんはフライパンを取り出して、小さな粒をざらざらと入れる。

「これが弾けてポップコーンになるのよ。」

「ほんとに!?こんなちっちゃいのがポップコーンになるの?」

「うん、見ててごらん。」

火をつけると、フライパンの底からじわじわと温かい音が広がっていく。

背伸びして、椅子の上に立ちながら目を輝かせた。

どうなるのかな?

「ぱちっ!」

1粒が跳ねた。

「わっ!」

続いて──「ぱんっ、ぱちぱちっ!」と、次々に白い花が咲くように弾けていく。

「すごーい!雪みたい!」

小さな粒から大きなポップコーンになって、すごい綺麗!

葵お姉ちゃんが蓋を押さえながら笑う。

「ね、楽しいでしょ? もう少しでできあがりよ。」

部屋の中に、香ばしい匂いがゆっくりと広がっていった。

「いいにおい!早く食べたいな。」

「ちょっと待ってね。味をつけるからね。」

葵お姉ちゃんが塩をぱらぱらとふり、バターを溶かして全体にからめる。

そのとき、空お兄ちゃんが顔をのぞかせた。

「お、なんだこのいい匂いは?」

「ポップコーン! 葵お姉ちゃんが作ってくれたの!」

「おお、いいなあ。みんなで食べよう。」

テーブルの上に、大きなお皿を真ん中に置く。

「いただきまーす!」

指でつまんで口に入れると、ふわっと軽くて、ほんのり塩とバターの味。

「おいしい! ぽりぽりしてる!」

空お兄ちゃんも笑いながら頬張っている。

「うん、これは美味しいな。映画でも見ながら食べたいくらいだ。」

「じゃあ今度は、おうちで映画館ごっこしようよ!」

そう言うと、葵お姉ちゃんが嬉しそうに笑った。

「美羽ちゃんの好きな映画を、みんなで見ましょうね。」

窓の外では、まだ雨はやまない。

でも部屋の中はあたたかくて、バターの香りでいっぱい。

空お兄ちゃんの笑い声と、葵お姉ちゃんのやさしい笑顔に囲まれて、私は思った。 雨の日も楽しい!

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