第二十五章25 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト2】25/第02班/【第2覇王/セカンド・オーバーロード神殿】の招待10
それでは、【芳一】と女子4名の【夢体験】を少しだけ覗いてみようか。
まずは、【芳一】だ。
前述した様に、【要市の夢】と言う【夢】を体験している。
これは、本来、【要市】と言う存在が見ている夢であり、【要市】が主役となる【夢】である。
それに対して、【和衣】からもらった【特殊な栞】を【本】に挟む事により、【要市】を【芳一】にすげ替えて、体験出来ると言うものである。
【芳一】は掲示板のミッションで、【花束のイラストコード】を手でかざしてスキャニングした。
すると、【芳一】の脳内に【ミッション】が現れる。
【花束ミッション/迷子の女の子を母親の元に届けよ。
ミッションクリアすると母親から好きな店での無料食事券を貰える】
と出た。
なお、一度引いたミッションをキャンセル不可である。
ミッションをクリアするまで次のミッションに行けないと言う仕組みになっているらしい。
【芳一】は、
「なるほどね・・・
スキャンして見るまでどんなミッションがあるのか解らない。
これは結構スリルがあるな。
簡単なやつから難しいやつまで色々ありそうだ。
確かに僕が好みそうな夢だな」
とつぶやき、女の子を探すことにした。
だが、【芳一】は、呆気にとられた。
なぜなら見える範囲に、小さな女の子が4人も泣いている。
【芳一】は、
「え?
誰にするか選べってこと?
それとも全員なの?」
と首を傾げた。
とりあえず、見てしまった以上は全員を親元に届けるしかない。
泣いている子に片っ端から声をかけて親を探した。
結局探したのは12名分だった。
お礼となる食事券も12枚手に入ったが、
「・・・お、思ってたのと違う・・・」
とつぶやいたのだった。
【芳一】が好みそうな【夢】とは言え所詮、他人が見ている【夢】である。
【芳一】と100%好みが被ると言う事はまずないのである。
それを実感した体験となった。
他のミッションも伝えたいところだが、女の子達の【夢体験】もあるので彼についてはこれくらいにさせていただく。




