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第二十五章23 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト2】23/第02班/【第2覇王/セカンド・オーバーロード神殿】の招待08

 4人には悪いがこういうものは最初に1人で楽しみたいのが【芳一】と言う男なのだ。

 もっと若い頃、しょっちゅう仕事で出張に行っていたが、同僚と一緒に行動する前に出張先で1人で行動してその町の雰囲気などを楽しんでから後で同僚と合流する。

 そんなタイプだった。

 まず、書店を探して、後で寄る事を予定に入れて同僚と合流する。

 同僚とある程度、行動を共にしたあと、単独行動を申し出て、本屋などに立ち寄ったりして楽しむ。

 それが【芳一】の【出張】の楽しみ方だった。

 なので、【芳一】は同僚から変わっているとか思われていたが本人は全く気にしなかった。

 折角、旅先に来たのだから、他人を気にせずまずは、1人で探索したい。

 そう言う性格なのである。

 ただ、そう言う状態になったと言う事は【芳一】はその環境を楽しんでいると言う事である。

 【本】の状態になっている【夢】を体験出来る?

 そんな面白い事、まず1人で楽しみたい。

 そう、思うのは【芳一】がまだ少年の心を持っているからかも知れない。

 【芳一】は社会での理不尽に、

「大人になれ」

「解るだろ?」

「空気を読め」

 とか言われた事があるが、それに素直に従った事はあまりない。

 納得いかなかったらどんな上司にでも反発した。

 雇用保険に入っていなかったと知った時は別の県に居る会長まで呼び出した事があるくらいだ。

 2年くらいまではさかのぼって戻せると聞いて【芳一】自身には影響が無かったが、他の先輩達が戻せないと解って黙っているのを見て、それにムカついて、

「何で黙ってるんすか?」

 とか言ったりした事もある。

 若気の至りと言うことも言えるかも知れないが、とにかく納得いかない事にはくってかかる。

 どんな時もマイペース。

 自分を崩さない。

 それが、【芳一】だった。

 保守的な人間からすれば、目障りな男に映っていただろう。

 しかも、保守的な人間が恐れを抱く様な革新的なアイディアをポンポン出す。

 前向きな人間には好かれるが、保守的な人間からは嫌われるタイプなのだ。

 それで保守的な人間は仕事をたくさん【芳一】に押しつけて嫌がらせをする。

 それを【芳一】はまともに受けて、仕事をてきぱきとする。

 仕事量は異様に増える。

 【芳一】はこなす。

 保守的な人間は怖かったに違いない。

 なんなんだこの人間は?

 全く折れない。

 などと思っていたかも知れない。

 だが、ずるをする人間が【芳一】に無理な仕事をたくさん押しつけ、それを全部こなしている内に、【芳一】は人智を越えた力を持つ【怪物】になった。

 保守的な人間は何とかこの【怪物】を押さえ込もうとするが言うことを全く聞かない。

 その内、会社の重要な事を全部こなすようになり、無くてはならない存在になった。

 重宝される様になるのだが、【芳一】は一旦こうだと決めたら決して引かない。

 会社のやり方に納得が行かないと思った時、迷わず退職を決める。

 会社は止めるが全く聞かない。

 【芳一】は一旦やると決めたら必ずやる男である。

 こうなったら誰にも止められない。

 なので【芳一】ほど、変わっている人間はそれほど居ない。

 余談となったが彼の性格はそうなっている。

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